うつ病

うつ病(鬱病)の対処法.2

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うつ病(鬱病)の対処法.2

「なるようにしかならない」と考えて主張しない

固執しすぎることも、うつ病の人に見られる傾向です。信念が強いともいえますが、度を過ぎるとまわりから煙たがられる場合もあります。非難の声に傷つけば、回復も遠のいてしまいます。
「なるようにしかならない」は全世界の定説であり、あきらめることにも意味があります。
あなたがサラリーマンであれば、幹部を前に企画提案をし、その有益性や市場性、競争力などをプレゼンすることもあるでしょう。しかし、すべての提案が必ず陽の目を見るとは限りません。そんなことは入社一年目から身にしみてわかっている常識のはず。でも、「今度こそはいける!」と気合いが入る勝負のときもあります。
企画が採用されたのかどうか、数週間たっても音沙汰がないと、我慢しきれず「提案した案件ですが、その後どうでしょうか?」と上司に切り出します。「連絡があってもよいころなのだが……」と、まるで他人事のような上司。その返答にあなたが食い下がると、上司は「通知がないということは……。ま、次があるから」。
出来がよかった企画だけに、採用への執着心はつのります。当然のこだわりです。
でも、ここには危うさも隠れています。
いま、あなたは回復の途中にあります。うつ病からの脱出に全勢力を注がなければならない大切な時期です。あなたが信じる正当性に執着しすぎると、次のような悪循環にはまるおそれがあります。
①不採用はくつがえらない

②悔しさと未練が増幅する

③疎外感がふくらむ

④猪疑心が膨張する

⑤ひいては過度の固執に反省がはじまる
どんなに食い下がっても、不採用の結果がくつがえることはないでしょう。それでも自分の企画は、実際の出来映え以上によく思えるもの。見れば見るほど愛着も膨らむでしょう。次第に平常心をなくして固執するようになります。固執さえしなければ、まわりも「次があるよ」と励ましてくれますが、こだわりすぎると周囲も嫌気がさします。あなたの声に反して、その話題には触れなくなり、気がつかないあなたは疎外感にさいなまれます。納得も、引っ込みも、あきらめもつかないまま日が過ぎれば、疑心暗鬼のとりこになって、うつ病が息を吹き返すかもしれません。
我に返れば、気づくでしょう。やはり、なるようにしかならないということに。
それなら最初から「なるようにしかならない、あきらめも肝心だ!」と心得ておくべきなのです。

飾らない、慌てない

うつ病患者は、回復に努める丁万で、病気を引け目に感じて隠そうともします。
それは逆効果であることを知ってください。
うつ病治療はケースバイケースなので、中には病気をひたすら伏せることを肯定する意見もあります。しかし、短期間で治った患者と違って、私のように治療が長
期化した人は、隠すことをいやしく感じて、疲れてしまう場合もあります。
病気を知られまいとつくろったり、健常者に見られたいと思っても、とても健康とはいえない実情がある。そのちぐはぐさは、患者自身が一番わかっていて、わか
っていながらどうにもできないことに疲れ、悪循環におちいります。
うつ病の回復期に見られる特徴の一つに自己主張があります。「うつ病期のマイナスイメージ」を取り返そうとする力みのあらわれです。病気のあいだは、「暗くて扱いにくい」「正常ではない」「重要なことを任せられない」といったレッテルが貼られています。その無念さを払拭しようと、思わず頑張ってしまうのです。でも、それは逆効果。無理な力みは、まわりの人の目には奇異に映るのです。
患者本人は「自分はこんなに元気なんだ、どうだ!」「もう、こんなこともできるんだ、すごいだろう!」という思いがあるでしょう。しかし、時と場所をわきまえていないので、やっぱりずれて見えるのです。なぜ、ずれるのか。それは「回復した」と早とちりしているからです。
だいぶ調子が戻ってきたという段階に来ても、しばらくは次のことを心がけてください。
①会話では聞き手に回る
③自分の話を持ち出さない
③忍耐の訓練を続ける
回復は間近です。それこそ、もう完治したかと思える朝もあるでしょう。挨拶も会話も苦にならない、仕事もこなせる、午後の疲労感も大丈夫。自宅へ直帰するの
がもったいないほど気分がいい。そんな日も、やがて来るかもしれません。そして、はずむこころに「いまこそ挽回!」という思いがわき、あなたを誘惑します。
でも、ちょっと待ってください。そんな気分のよい日が何日続くでしょうか。2、3日したら、またスッキリしない、気の重い朝があなたを襲いませんか。そして、
それは気分がよくて、思わず頑張った次の日のはずです。
ミーティングも積極的に参加し、意見を述べ、エネルギッシュな自分を演じられて、久しぶりに満足を覚えた。早い回復を印象づけたいあまり、まわりが驚くほど元気な発言をしませんでしたか。元気に振る舞うあなたには、それを上回るほど元気な意見が返ってきます。強気な発言をしたからには、さらに厳しい反論にも耐えなければなりません。大丈夫でしょうか、そこまでは回復していないときに。
回復を願うあまり無理をしていると、うつ病に戻ってしまう危険性があります。
元気になったとか、いまこそ挽回しようなどとは、露ほども思わないでください。
先にあげた①②③をしっかりふまえ、これまでとはひと昧も、ふた味も違う人間に生まれ変わるのです。
信念を曲げない
そろそろ脱出の兆しが見えてもよさそうなのに、はっきりとした光が見えない。
つらい時期です。
気分のよい朝があるかと思えば、「やっぱり」と落胆する日もあります。すでに長い月日を、なんとかうつ病に耐えてやってきた。「焦るな」「愚痴は言うな」「希望を捨てるな」と諭されて。そこまで自己を抑制すれば、思わず捨て鉢になりたくなるときもあります。それでも、いままさに病気の出口にいるあなたは、短気を起こしてはいけません。もうちょっとの辛抱です。
ここまで、私は自分の経験から、気の小ささや性格の弱さが病気を呼び込んだこと、些細なことに過敏に反応するために回復を遅らせたこと、そうした自らの考え方を変えて、逆の選択をすべきだと書いてきました。でも、それはあなたのこれまでの人生の全部が原因だから、それをすべて捨て去れということではありません。
あなたは、これまでの人生で、一つ一つ真面目に取り組み、真剣に考え、よい結果を出してこられたと思います。たまたま病気になったからといって、基本的なものの見方や考え方が間違っていたとは思わないでください。では、なぜうつ病になり、いまも苦しみの中にいるのか。それは「妄想」と、それに立ち向かおうとする「こだわり」のためです。
たとえば、仕事がうまくいかないから、うつ病になったのではありません。
・うまく運ぱないのは、ことごとく自分のせいだ。誰もがそう思っているに違いない。
・義憤を晴らすまで、彼らは許してくれないだろう。
・みんなの意に添うよう頑張ろう。
こんなふうに考えることが妄想であり、それに対してなんとかしようとアクションを起こすのがこだわりなのです。
また、ギクシャクした人間関係のためにうつ病になったのでもありません。
・意見が対立したから、相手は自分のことを煙たがっているに違いない。
・わかってもらえるまで関係は修復できないだろう。
・主張を取り下げて仲直りしよう。
このように気にすることが妄想であり、おもねて近づくのがこだわりです。
何でもないことを、何でもあるように意味づけする。それが苦しみの原因となっているのです。あなたの信念はそのままに、無意味で不必要なこの2つをことごとく消し去ってください。そうすれば、回復は一気に近づきます。

神経過敏にならない。鈍感ぐらいでちょうどよい

この社会では、思いどおりにいかないことのほうが圧倒的に多いのですから、いちいち気にしていたら身が持ちません。半分あきらめて現実に馴染むことです。
神経が過敏でなくなると、不思議なことに、まわりと自分との距たりがよく見えてきます。あなた自身を見失うこともなくなります。
うつ病は、忍び込んでくるのでも、突然に訪れるのでもありません。あなた白身が引き寄せ、やがてしっかりとその病魔に絡め取られるのです。一つ一つの問題を追求していく中で、神経はどんどん過敏になり、よけいな何かが魂をねじり、深淵の暗闇へ引きずり込んでいったのです。
神経が過敏になれば、冷静で的確な判断はできません。解けない謎を努力と根性でなんとかしようと考え、睡眠時間を減らす。ひりつく神経は眠りを妨げ、寝返りを促し、不安と焦りは錯覚と幻想を引き寄せます。衰弱した神経は苛立ちのもとになり、目を充血させ、あなたをさらに愧悴させます。
そんな神経と小心な性格は、悪いほうに味方します。他人の顔色をうかがい、他人の言葉に震え、自分を見失います。
ヒクついている神経など、2、3本切ってしまったほうがよい、というのが私の意見です。細くて過敏な神経は邪魔なだけでなく、無駄な動きをして、よけいな痛みを感じさせるからです。
都合が悪いことは無視すればよい、聞き流せばよいのです。正しいか正しくないかでなく、気が楽になる方法をひたすら追いかけましょう。こころが楽なほうを選択すればよいのです。厳しい相手を、のらりくらりとかわすのも方法の一つ。試してみることです。どんなときでも熱くなりすぎず、抑制を利かせて、神のご加護を信じ、冷静に対応してください。悟られないように、気づかれないように軽く受け流す。やってみればこころの平安は期待できます。間違いありません。
感情を表に出さず、ごまかす術を身につけよう
急がない、騒がない、慌てない、そしてうろたえないことが肝要です。
降りかかった火の粉も、そのまま被るぐらいの鈍さでよいのではないでしょうか。
煙が出てもすぐに焼け死ぬわけではないし、焼ける前に熱さを感じる余裕もあるでしょう。
世の中には楽しいことがいっぱいあります。静かで美しい自然、人々のやさしい微笑み、おだやかさに包まれていることに気づきませんか。「人生楽しんだ者の勝ち!」です。
生きていれば、これからも難しい問題や、足下をすくわれかねない厳しい状況にさらされることでしょう。卑屈ではなく謙虚に、おごり高ぶらず自信を持って、取り組めばよいのです。努力して、それでもよい方向に向かわなかったら「仕方のないことなのだ」と悟りましょう。いくら頑張っても思うに任せぬときがあり、納得できないことがあります。あなたの力を超えているのです。
ずるい考えや楽なほうに傾くことも、人生の知恵であり、生き抜くためには必要です。
回復してからも、仕事に復帰したら、思わぬつらさに襲われることがあるでしょう。期待したポストに就けないとか、次のチャンスを失うなど、厳しい現実も待っているでしょう。しかし、そこが大切、踏ん張りどころです。
幸いなことに、人生はまだ残っています。後ろ向きの感情に浸っている暇はありません。気持ちを吹っ切ることです。時間がたてば、つらいことも色あせ、こころは落ち着きを取り戻します。一番簡単で重要なことは「忘れること」です。嫌なことも未練も執着も、すべて強制的に断ち切るのです。
少々の非難や雑音などに感情を支配されず、暴れだしそうになるこころのうずきを抑圧し、騒がしさも呑み込みながら歩いてください。
感情を顔に出してはいけません。こころを読まれるからです。不服や不満も、我慢できる程度のものなら、そのまま呑み下したほうがいいでしょう。感情には重しを乗せて寝かしておけば、やがて発酵し、いい昧に熟成するかもしれません。
うつ病との闘いもあと一歩、出口ももうすぐです。あなたの中に何かが芽生えていませんか。それは「ゆとりを持ってあなた自身を制御できる知恵」のはずです。

うつ病にならないための性格改造講座

ここで、もっと楽に生きられる性格に変えていく、具体的なノウハウを紹介したいと思います。肩の力を抜いてお読みください。
▼起きてから寝るまで編▲
〈朝〉
なんとなく寝不足。でも、今日は記念すべき性格改造の一日目。これから1カ月は、睡眠時間をしっかりとることだけに専念します。
昨日買っておいたチーズハムサンドイッチ。あなたのお気に入りの朝食を、前の日から確保しておくことは大切です。午前中のエネルギー源となる朝食は、きちんととりましょう。コーヒーは少し苦めのモカが合うでしょうか。
ネクタイは毎日取り替えます。でも、選ぶのに神経質にはならない。「今日から定時に帰るぞ。昼前に、そのことを上司に伝えるのだけは、忘れないようにしよう」と言い聞かせます。
話し相手と見立てている会社玄関横の大きな木に、こころの中で「がんばってくるから」と伝えます。
職場のフロアに到着したのは始業時間五分前。返事があろうがなかろうが、しっかり声を出して朝の挨拶をかわしながら席に着く。
メールの確認と供覧書類に目を通し、五十分たったら休む。疲れていなくても回忌入れること。コーヒーのお代わりに立って、十分間休憩。誰かいれば、カップ片手に立ち話。相手がつれなくても、乗ってこなくても気にしないこと。
また一時間集中して仕事を片づけ、十分間休憩。目を休め、背筋を仲ばす。
合間を見て、定時退社のことを直属の上司に話しておきます。
「今日から1カ月間、体調を整えるため定時に退社させてください。ご迷惑をかけますが、お願いします」意を決して切り出しましょう。たとえ上司が目をつり上げても、かまうことはありません。一ヵ月限定なのですから、割り切りましょう。
〈昼〉
みんなにくっついて社員食堂でもよいし、自分の席で新聞を見ながらの一人弁当もいいでしょう。部屋に誰か残っていたら、軽い冗談でも言いながら食事をとります。時間をずらして、一人寂しく食事に行くのだけはやめましょう。
午後も同じく、五十分集中して十分間休憩のパターン。ときどきは無駄なおしゃべりも試みてください。
そして五時、退社時間です。書類の整理をはじめますが、ほかのみんなはまだ仕事中。となりの同僚や上司と目が合います。でも、気にしないこと。失礼のないように、声を落として挨拶し、軽く会釈をして控えめに席をあとにします。
みんなの視線も、頑張っている背中も何かを言いたげです。ここが一番つらく、勇気が要る瞬間でしょう。だんだん慣れてくることを信じて、こころを鬼にして会社を出ましょう。
〈夜〉
食事とお酒は楽しいもの。でも、無茶食い無茶飲みはしないこと。ストレスによる体重オーバーなど、ちょっといただけません。
仕事の反省は少しだけ、明日の確認も少しだけにします。あとは週末の過ごし方などを考えて、楽しい時間にしてください。
8時までに夕食を終え、入浴もすませて11時には就寝。布団に入ってからも、仕事の反省は一切しないこと。
なんと規則正しく、健康この上ない生活リズムなのでしょうか。自分流にアレンジしてやってみてください。大切なのは自分でシナリオを作成し、絶対に成功させると念じて、それに沿って訓練を重ねることです。
▼うつに強い性格を作る編▲
うつ病を呼び込む性格は先に述べたとおりです。それを改善する、または改造する。こんな楽しい作業はありません。
①些細なことを気にしない
あなたがいま気になっていることは、些細なことか、そうではないか。まず、それを自分のフィルターにかけて判断します。
たとえば、一言アドバイスをしたほうがよいのか、よけいな口出しになるかと迷ったら、フィルターにかけて一度考えます。些細なことと判断したら、言わないこ
と。そして、その判断が結果的に間違っていたとしても気にしないこと。次から気をつけれぱすみます。
②人の目や評判を気にしない
もう子供ではないのですから、他人の目に過敏になるのは卒業しましょう。あくびでも、背伸びでも、思い切り声を出してやればよいのです。自分の仕事中の姿や
電話の対応などを、上司が逐一見ているかもしれないなどと思わないこと。
頻繁に喫煙室に行ってもいいし、無駄話しにも興じることです。嫌な顔をされても節度を持っていれば大丈夫。真面目なあなたが、「真面目」と言われなくなるくらいに気を抜いてみましょう。
「見られている」という意識を持たないことです。仕事ぶりや職務評価なども、健康であってはじめて意味を持つのです。
③まわりに気を取られない
何でも知っておいたほうが得だし、有利である。自分の知らないところで事が運ぶと不安になる。そんな気持ちのざわめきも、気の小ささに由来しています。
人の動きがあわただしくても、まわりの立ち話が気になっても、「大したことは話していない」と都合よく開き直ることです。
バタバタしている周囲に気を奪われないでください。取りこぽせない、見逃せない重要なことなら、あなたにもちゃんと情報が入ります。
④事を性急に判断しない
物事を処理するときは、それは急ぎのものか、そうでないかの見極めが大事です。何にでも素早く反応し、さっさと処理することに憧れるのはわかりますが、急ぐあまり手戻りをしたり、的を外していたりすることも多々あります。これまでそんなふうにしてきた人は、「ひと足遅れ」程度の反応で十分に対応できることを知ってください。
私の経験からも、次のことが言えます。性急な判断には周囲が拒否反応を示し、たとえよい意見でも受け入れられないことがあります。自分をこころよく思わない相手がいれば、「性急すぎて早とちりをする奴」のレッテルを貼られるかもしれません。当たり前の諭しですが、落ち着いて慌てないで扱うことです。
⑤過度に一喜一憂しない
自分のことをよく見てくれる人もいれば、悪意を持って言いふらす人もいるのが、この世界の複雑で面白いところ。
心地よいものはどん欲に受け入れ、面白くないものは無視して破棄することです。まともに受け止めると不愉快だし、反応すればよけいに腹が立ちます。相手の思うつぽになりかねません。
動揺もせず、顔色も変えない訓練をしてみましょう。肝が据わってきます。
⑧やることに見栄を出さない
するほうは愉快でも、聞くほうはきわめて不愉快なのが自慢話です。気持ちよさや幸福感を、誰かと比べることで実感しようとすることは少なくありません。その快感を得たいがために、実態以上を装ったり、無理をして背伸びするのでしょう。
見栄は虚勢であり、卑しい心根から出ていることを、あらためて納得してください。無理がなくなれば、こころの緊張はぐっと減ります。
見栄も一種の抗いですから、あなたのこころと神経を、ストレスによる緊張で締め上げることになってしまいます。
 
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