うつ病

うつ病の予防法と再発防止

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うつ病の予防法と再発防止

うつ病の再発予防の10ヵ条

ライフスタイルを変えるようにつとめる。
うつ病は早期に発見して、正しい治療を受ければ必ず治る病気です。
ただ残念なことに、一度は治っても、再発してしまうケースが少なくないのも事実です。なぜなら、うつ病の発症には本人の性格が多かれ少なかれ関係しており、うつ病になりやすい性格傾向を持っている人は知らず知らずのうちに、過去に発症したときと同じような状況に再び陥りやすいからです。
再発を予防するには、少量の薬を服用しつづける方法(維持療法)がありますが、それとともに本人が今までの
ライフスタイルを変えるようにつとめることがたいせつです。
ここでは、うつ病の再発を防ぐために日常生活で心がけてほしいこと(うつ病の再発予防10ヵ条)をあげていきましよう。
①うつ病についての正しい知識を持つ。
再発を予防する第一歩はうつ病についての正しい知識を持つことです。
知人の口コミなどから得る断片的な情報ではなくうつ病についてきちんと書かれた本を読むなどして、正確な知識か得ることがたいせつです。そして、何か疑問点や不安なことがある場合には主治医に相談して、すみやかに解決しておきましょう。
②自分の性格傾向をよく自覚する。
うつ病になりやすい人には、真面目、仕事熱心、凝り性、責任感が強いなどの性格的特徴がみられます。いずれも長所といってよい資質ですが、あまりにがんばって無理をしすぎると、心身ともに眼界を超えてしまいます。
元来、そうした性格傾向を持っているところに、なんらかのストレスが加わって、うつ病を発病したのだということをよく認識する必要があります。ついついがんばって無理をしすぎてしまう自分の性格をよく自覚して、そこに至る手前でセーブするように日ごろから心がけてください。
③発病当時の状況を再びつくらない。
自分がどんな状況でうつ病を発症したのか、また初期症状はどんなだったかをよく思い出してみましょう。というのも、うつ病にかかったことのある人は過去に発症したときと同様の状況に陥ったときに再発しやすく、また初期症状も同じような形であらわれることが多いからです。
発症した当時と同様の状況に再び陥りそうになったときには極力、回避するようにつとめてください。たとえば「連日、残業がつづいているうちに、不眠や食欲低下などがあらわれ、うつ状態に陥った」という人の場合は、仕事が忙しくても、できるだけ残業はしないように調整をして、もし不眠や食欲低下などの症状がみられたら、すぐに主治医の診帑を受けるようにします。
④ライフサイクルの変わり目に注意する
うつ病はなんらかの生活上の変化がきっかけで発症する場合が多いものです。近親者の死亡、離婚、事業の失敗、失業などのつらい出来事はもちろんですが、結婚、出産、マイホームの完成、昇進など、うれしい出来事もうつ病のきっかけになります。
よいことでも悪いことでも、なんらかの生活上の変化があったときには用心をして、休養や睡眠を十分にとることがたいせつです。もしストレスがたまっていると少しでも感じたなら、すぐに主治医に相談しましょう。
⑤ものごとは大事なことから片づけるようにする。
ものごとに優先順位をつけて、大事なことから片づけていくようにします。
あれもこれもとがんばるのではなく、あれかこれかを選んで処理していくようにしてください。「明日できることは今日しない」というように気楽に考えて、ものごとにあたることがたいせつです。柔軟で余裕のある生活を心がけましょう。
⑥自分にかかる負担を
なるべく少なくする。なんでも一人でかかえ込まず、周囲の人に頼ったり、まかせることもたいせつです。他人にまかせられることはまかせて、自分にかかる負担を軽減してください。何かを頼まれても、無理だと思ったら「NO]と言える勇気も必要です。
⑦趣味や運動などに時間をかける。
長年、仕事一筋の会社人間として生きてきた人や、子育てに人生をかけてきた人に「何か趣味を持て」と言っても、急にはなかなか思いつかないかもしれません。
まずは、今まで目を向けなかったことに目を向けてみることが大事です。映画、音楽、絵画、俳句、園芸、スポーツなど、なんでもけっこうです。そして「おもしろそうだな」「やってみようかな」と少しでも興味をひくことがあれば、とりあえずやってみましょう。
「もう年だから恥ずかしい」とか「今さらおっくう」などと考えるのではなくて、「今だからこそできる」という発想がたいせつです。
⑧悪玉ストレスの解消につとめる。
適度なストレスは人間が生きていくためのエネルギー源となりますが、過度のストレス(悪玉ストレス)は心身に悪影響を与え、うつ病をはじめ、さまざまなストレス病の原因となります。
運動や趣味などで発散して、とにかくストレスをため込みすぎないうちに解消することがたいせつです。
⑨周囲や世間の目を気にしすぎない
「こんなことをしたら、どう思われるだろうか?」とか「こんなことを言ったらきらわれるのでは?」などと周囲の目を気にし過ぎるのはやめましょう。
他人の評価にしばられず、マイペースを心がけることがたいせつです。
⑩食生活や睡眠にいつも気を配る。
ストレスに負けない体をつくるためには食生活にも注意する必要があります。また、うつ病を防ぐためには十分な休養をとることが最も重要ですから、毎晩ぐっすり眠れる環境をととのえることがたいせつになります。
加えて、食欲不振や不眠はうつ病の初期症状として頻度の高いものなので、その意味でも食生活と睡眠には常に気を配っていただきたいものです。そして、もしもそうした症状がみとめられたら、すぐに主治医に相談するようにしてください。
●「再燃」と「再発」
うつ病の治療中には、症状がよくなってきたかと思うと、再びぶり返して悪くなることがあります。うつ病は一般に一進一退を繰り返しながら、徐々に改善していくものだからです。このように、治りきらないうちに症状が増悪することを「再燃」といいます。
一方、「再発」とは、うつ病が回復して治療がいったん終了してから、再び症状が出てくる場合をいいます。
●維持療法
うつ病が回復したのち、再発を防ぐために数カ月あるいは1年以上にわたって薬を投与しつづけることを「維持療法」といいます。
その有効性が最も確立されているのは炭酸リチウムです。持続的に服用することによって、ほぽ確実に双極性うつ病の噪状態を予防できることがわかっており、また、うつ状態に対しても予防したり、再発しても症状を軽くする効果があるとされています。
カルバマゼピンは本来はてんかんを治す薬ですが、噪うつ病の治療・予防にも有効であることがわかっており、炭酸リチウムと同様に維持療法にもよく用いられます。
また、三環系抗うつ薬のイミプラミンやアミトリプチリンなども、持続的に服用することによって、単極性うつ病に対して予防効果を持つことがわかっています。
維持療法が必要かどうか、どの薬を用いるか、服用する量や期間などについては、うつ病の型や経過、副作用の状態などによって異なりますので、主治医に判断してもらい、その指示を受けることになります。
●職場復帰に際しての注意
うつ病になった原因が職場や仕事にあると考えられる場合にも、それは誘因にすぎず、うつ病がよくなると負担ではなくなってしまうことが多いものです。したがって、ほんとうによくなれば、ふつうは元の職場に戻っても問題はありません。
むしろ安易に配置転換がなされると、仕事の質を下げられたと自信を喪失してしまったり、窓際族になったと思い込んで、かえってマイナスになる場合があります。また、うつ病になる人はもともと環境の変化に弱いので、新たな職場や仕事に適応することが精神的に大きな負担になりかねません。
ただし、あきらかに職場の人間関係や仕事の内容に問題がある場合には、配置転換や転職が望ましいこともあります。たとえば、どうしても上司とそりが合わない、職場でいじめにあっていた、すでに窓際に追いやられていた、
まったく能力や適性に合わない仕事を担当させられているといった場合には、思いきって環境を変えたほうが再発を招きにくいと考えられます。
最近は、後者のほうのケースが増加してきているので、職場復帰に際して主治医とともに状況を+分に検討して、判断することが必要でしょう。
●うつ病にならないための予防法
上記の10カ条は、すでにうつ病になったことがある人のための再発防止法です。しかし、その内容の多くは、まだうつ病になったことがない人のための予防法としても、そのまま応用できます。

積極的休養のすすめ

「消極的休養」と「積極的休養」の違い。
現在では日本でも週休2日割がかなり普及して、欧米諸国ほどではないにしろ、夏休みなどの長期休暇もとりやすくなりました。働きすぎの弊害がさかんに指摘され、企業側も職員に対して休みをとるように奨励しています。
ところが、そうして増加した休日や余暇をどう使えばいいのかわからないという人たちが少なくないのが現状です。彼らは家にいてもとりたててすることがなく、なんとなく一日じゅうテレビの前でゴロゴロ寝ていたりします。
このように、家で何もせずにゴロゴロして休を休めるだけ、あるいはよく眠るだけといった休養のとり方を「消極的休養」といいます。しかし、消極的休養では、身体的な疲れはある程度とれたとしても、精抑的な疲労を解消することはできません。
それに対して、運動をしたり、趣味の時間を持ったりして、仕事以外のことに夢中になりながら活動的にすごすことを「積極的休養」といいます。現代人の心身の疲労をとり除くためには消極的休養では不十分で、積極的休養によってストレスを解消し、心身をリフレッシュさせる必要があるのです。
積極的休養による休日のすごし方の一例をあげてみましょう。
朝は早起きをして散歩に出かけます。このとき、あまりふだん行かない場所やコースを歩くのが効果的です。そのほうが新しい発見もあり、脳に新鮮な刺激を与えることができるからです。
朝食はしっかりとって、午前中は新聞を読んだり、読書をしてすごします。
午後は趣味に費やしたり、家族といっしょにスポーツで汗をかきます。夕方は妻(や夫)と買い物に出かけ、夕食は一家全員で食卓を囲んで、家族のコミュニケーションをはかります。
一日をゴロゴロ、ダラダラとすごすのではなく、時間を有効に使って身体を動かすことが積極的休養のポイントです。人は充実した時間をすごしたあとには、心地よい疲労感を感じるものです。そして、この心地よい疲労感こそが、ほんとうの意味で心身の疲労がとれた証拠でもあるのです。
積極的休養でストレス耐性を高める。
心が凝り固まっている人、つまり頭がかたい人はストレスに弱い傾向があります。状況の変化に柔軟に対応することができないからで、その結果、うつ病などのストレス病にもかかりやすくなります。
そうならないためには、日ごろからメリハリのある生活を心がけることがたいせつです。「メリハリがある」というのは「変化がある」ということです。
そして、いろいろな変化に対応していくためには、柔軟性がなによりも求められます。つまり、メリハリのある生活を送ることは、心の柔軟性を高めるための一種の訓練となるのです。
かたくなった頭はすぐに疲れやすく、ストレスにも弱いのですが、画一的で変化のない生活を送っていると、頭はいっそうかたくなってしまいます。
積極的休養によって変化のある休日や余暇をすごすようにすれば、心の柔軟性を高めるのに役立ち、ストレスに対する耐性も高めてくれます。
●積極的休費にとり入れたいメニュー
積極的休養のポイントは、仕事以外の何かに夢中になりながら活動的にすごすことです。自分が好きで没頭できることならば基本的には何をやっても
よいのですが、具体的になかなか思いつかないという人のために、いくつかおすすめのメニューをあげてみました。
①一人旅ー人里離れた場所をぶらりとすることで、心が落ち着きます。
②スポーツー自分に合ったものを好きなだけ選んで、身体ま勁かします。
③サイクリングー行動範囲が広がり、見知らぬ土地を走ることで好奇心がふくらみます。
④ウオーキングー予定を立てずに歩くことが大事です。小さな発見があり、心が豊かになります。
⑤音楽鑑賞ー感情が豊かになり、感覚がみがかれます。
⑥映画鑑賞ー大きなスクリーンで見ることによって異次元世界ヘトリップができ、創造力が豊かになります。
⑦ホームパーティ話題が豊富になり、人間関係が親密になります。
⑧ボランティア活動ー人間関係が広がり、感謝の心や相互扶助のたいせつさがわかります。
⑨日曜園芸ー庭やベランダで土に触れます。育てる喜びと楽しさを知り、熱中することで集中力がつきます。
⑩男の料理ー発想が広がり、人に喜んでもらえる楽しさがわかります。
11.カルチャーセンター向学心を満足させ、考え方の幅が広がります。
12.日曜大エー物を作る喜びを実感し、工夫する心が芽ばえます。
13.創作ー俳句、短歌、詩、小説などに挑戦。ものごとを見る目が広がり、感性・表現力が豊かになります。
14.ストレッチングー筋肉の緊張をときほぐし、血行を促進します。

ストレスに強くなる食生活

じょうずに食べてストレスに強くなる。
生きるために必要不可欠なもの、その1つが食事です。といっても、ただ食べればいいというものではありません。偏食が多かったり、不規則な食生活をしていると、体調をくずしたり、ストレスがたまったり、体はもちろん心にまで影響があらわれます。
逆に、じょうずに食事をとれば、心身の健康を守ることができ、ストレスに対する耐性を高めることができます。
食生活でいちばん大事なのは、いうまでもなく栄養のバランスです。日ごろからバランスのとれた食事を心がけながら、以下にあげるようなストレスをはね返す効果のある食品を積極的にとっていただきたいものです。
ストレスをはね返す栄養素と食品。
●ビタミンB1
ビタミン副には、ストレスに対抗して、神経の働きを正常に保つ作用があ
ります。体内にビタミンB1が不足すると、神経の働きが不安定になり、イライラなどの症状が出やすくなります。
ビタミン131を多く含む食品の代表は、なんといっても玄米です。玄米に含まれるビタミンB1の量は、白米の4〜5倍にもなります。さらには、直流をな
めらかにする効果のあるビタミンEも多く含んでいるので、ストレスによる肩こりや頭痛などの症状のある人には特におすすめです。
このほか、納豆、そら豆、豚肉、牛レバー、干ししいたけ、のりなどにもビタミンB1は多く含まれています。
●ビタミンC
ビタミンCがシミやソバカスの防止に効果的なことは、多くのかたがご存じでしょう。ボケを防止するビタミンとして話題になったこともあります。
さらに、最近になって、ビタミンCにはストレスをはね返す働きもあることがわかってきました。
人間の身体は、ストレスが加わると、それをはね返そうとして副腎皮質ホルモンを分泌し、全身の抵抗力を高めます。この副腎皮質ホルモンの合成に不可欠な成分がビタミンCなのです。
ビタミンCを多く含む食品としては、みかんなどの果物類、じゃがいも、ブロッコリー、ピーマン、さやえんどうなどがあげられます。
●カルシウム
カルシウムには、神経のイライラをしずめる作用があります。ですから、寝つきをよくするために、就寝前にホットミルクを飲むというのは、非常に理にかなった習慣だといえます。
逆に、カルシウムが不足すると情緒が不安定になって、ちょっとしたことでイライラして眼を立てたり、眠れなくなったり、仕事や勉強や家事などが
おっくうになったりします。
カルシウムを多く含む食材には、牛乳をはじめ、桜えび、しらす干し、チーズ、こんぶ、ひじきなどがあります。
●よくかむことの効用
駅の立ち食いそばを2〜3分でかき込んでいくビジネスマンの姿をよく見かけます。きっとほとんどかまずに飲み込んでしまっているのでしょう。
いわゆる早食いで、ろくにかまないで食べる人はストレスをうまく発散できないタイプ、逆に時間をかけて、よくかんで食べる人はストレスに強いタイプといえるかもしれません。
物をかむと、あごの筋肉を縮めたり伸ばしたりします。このあごの筋肉の
運動は大脳に適度な刺激を与え、ストレスを解消する効果があるのです。
忙しくても、食事の時間は30分以上はとるようにしましょう。
●酒、タバコ、コーヒーとのじょうずなつきあい方
酒やタバコ、コーヒーなどの嗜好品は気分転換になり、ある程度はストレスを解消する効果もあります。ただし、これらの嗜好品は、度を越すと身体に害を及ぱすので注意が必要です。
適度な飲酒はストレスを解消してくれますが、飲みすぎると肝臓に負担をかけ、肝炎や肝硬変など重大な病気を引き起こしかねません。タバコはご存じのように、ガンや動脈硬化といった生活習慣病を引き起こす元凶となります。
コーヒーも飲みすぎると胃腸をいためることがあります。また、気をつけていただきたいのが、コーヒーに入れる砂糖です。というのも、砂糖(糖質)は体内で分解されるときに大量のビタミンB1を消費するからです。その結果、ビタミンB1が体内に不足しがちになり、ストレスをためやすい体質になってしまいます。

十分な睡眠が「うつ病」の予防になる

睡眠はいちばん手軽なストレス解消法。
眠るということが人間にとってどれほどたいせつなものであるかは、あらためていうまでもないでしょう。心身の健康を守るためには、十分な睡眠が必要不可欠です。
ストレスを解消するためにも、十分な睡眠は欠かせません。その日に受けたストレスは、ふつうは一晩ぐっすりと眠れば、ほとんどは解消されるものです。睡眠には、それほど大きな効果があるのです。
ところが、あまりにストレスが大きかったり、長期間つづいたりすると、そのたいせつな睡眠に狂いが出てきます。それが不眠症です。ストレスのために不眠症になり、不眠症になったためにさらにストレスがたまってしまうという悪循環を起こしがちです。
多くの人が経験したことがあると思いますが、あせって「眠ろう、眠ろう」とするほど、よけいに眠れないものです。そんなときは、自分なりに快適な睡眠を得るための環境づくりを心がけるといいでしょう。
たとえば、枕をかえる、アイマスクや耳栓をする、布団を敷く位置を変えるといったちょっとした工夫で、眠れるようになることがよくあります。
それでも眠れなかったら、覚悟を決めて起きているのも.つの手です。「眠ろう、眠ろう」と思いつめて布団の中にいるよりも、起きだして本を読んだり、音楽を聞くなどしているうちに気持ちがリラックスして、案外すんなり眠れることもあるようです。
たまに1日か2日寝つきが悪かった、よく眠れなかったという程度なら誰にでもあることなので、さほど心配する必要はありません。ただし、不眠が1週間近くつづくようならば、専門医に相談するようにしてください。
睡眠を十分にとるためには就寝・起床時間を一定に。
質のよい睡眠を十分にとるためには、就寝・起床時間を一定にすることも重要なポイントです。日によって起きる時間や寝る時間がバラバラでは、体の生体リズムが乱れて、不眠症にもなりやすくなります。
私たちの自律神経系には、交換神経と副交換神経の2つがあり、お互いにバランスをとり合って桔抗的に働いています。交感神経は主に休が活動しやすいように働き、副交感神経は逆に内臓や器官をリラックスさせて、エネルギーを保存する働きをしています。
朝の目覚めとともに頭と休が活発に働きだすのは、交感神経が優位になるためです。一方、夜の眠りに心地よく落ちていくのは、副交海狸経が優位に働くためです。
ところが、就寝・起床時間がバラバラというような不規則な生活をつづけていると、この2つの神経の切り替えがうまくいかなくなります。夜になっても交臓器押経が興奮したままの状態がつづいて、床についても寝つきが悪く、よく眠れなくなってしまうわけです。
昼間の疲れが十分にとれるような質のよい睡眠がとれるのは、夜の10時か
ら夜中の2〜3時までとされています。この時間帯が含まれるように就寝時間を決めましょう。できれば、午前O時前には床につくのが理想です。
●ぐっすり眠るためのアイデア10
①就寝前の入浴は、ぬるめのお湯にゆっくり入る。
②夕食は控えめにして、夜食はやめる
③寝る数時間前からのコーヒーやお茶、タバコを控える。
④寝酒はほんの少しにとどめる。
⑤就寝前にホットミルクを飲む。
⑥日ごろから運動不足に注意する。
⑦寝床の中にまで仕事や考え事を持ち込まない。
⑧パジャマなどは大きめで、綿かシルクの素材のものを選ぶ。
⑨枕を選ぶ。
⑩寝室に鎮静効果のある香水をかけたり、室温を調節する。

五感を使ってストレス耐性を高める

ふだんの生活では、視覚以外はあまり使われることがない。
視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚という5つの感覚機能は、神経によって脳に直結しています。したがって、これらの感覚を積極的に使うことは、脳に多くの刺激を与えることになります。
学生時代に英語の勉強をしたときのことを覚えていますか。単語を覚えるときは、目で見て、声を出して発音し、それを耳で聞き、同時に手も動かしてスペルを何度も書いたものです。
つまり、目、口、耳、手という嗅覚以外の感覚機能を総動員して覚えようとしていたわけです。
ところが、ふだんの私たちの生活では、こうした五感を総動員する機会はめったにありません。ほとんどの場合、私たちは視覚からの情報に多くを頼っています。全情報のうち、少なくとも70〜80%は視覚から得ているでしょう。
ほかの4つの感覚を使うことはあまりありません。文明が発達して、私たちは安全で快適な生活を手に入れた反面、生き物が本来持っている五感をあまり使わなくても生活できるようになってしまったのです。
五感を意識的に使ってストレス耐性を高める。
そこで、おすすめしたいのが、五感を意識的に駆使してみることです。
日ごろあまり使っていない感覚機能を使うということは、脳にとって適度なストレスとなり、慣れない刺激を受けた脳はそれに適応しようとします。
こうした適応を繰り返すことが、脳の働きを高め、ストレスに対する耐性を高めることにもつながるのです。
夜、明かりを消して、外の音に耳を傾けてみましょう。今まで聞こえてこなかった虫の音や風の音、空気のにおいなどを感じることができるはずです。
いくつかのミネラルウォーターを用意して、家族で銘柄当てクイズをしてみても楽しいでしょう。食事もただ黙々と詰め込むのではなく、よく味わって食べるように意識することで、味覚や嗅覚を刺激することになります。
模型作りや日曜大工、ピアノやギターなどの楽器演奏も、触覚、視覚、聴覚など、同時にいくつかの感覚を刺激できるのでおすすめです。
家では靴下を脱いで素足ですごすようにしましょう。足の裏から直に刺激を受けることになりますから、感覚が敏感になります。実際、目をつぶって片足立ちをしてみてください。靴下をはいているよりも、素足のときのほうが長く立っていられるはずです。これは素足のほうが足の裏から伝わる情報量が多く、その分、脳が細かな調節をできるからなのです。
このほかにも、いろいろと工夫をして、日ごろから五感を積極的に使うように心がけてください。

音楽でストレス解消

音楽の持つ心理効果は医療にも利用されている。
ある曲を聞くと気分がウキウキしたり、ソワソワしたり、高揚したり、落ち込んだりといったことは誰もが経験したことがあるでしょう。このような
音楽が持っている心理的な働きかけを生かして、人間の精神的・肉体的健康の促進をはかるのが「音楽療法]です。
音楽の持つ心理的な効果については、古くからよく知られていました。
昔から軍事(マーチなど)や宗教(賛美歌)などに利用されるほか、医療にもとり入れられていたようです。古代ギリシャ時代のアリストテレスは演劇や音楽の機能として「精神ないし感情のカタルシス的均衡化(感情の発散)の役割」を指摘しています。
ただし、今のような音楽療法が行われるようになったのは、20世紀の半ば以降のことで、第二次世界大戦がきっかけです。戦争で休も心も傷ついた人々の心のケアとして音楽療法が評価されたのです,
ストレスの解消にはクラシック音楽が効果的。
専門的な音楽療法はさておき、音楽の持つストレス解消効果やリラックス効果は、誰でも手軽に利用することができます。基本的には自分の好きな音楽を聞くのがいいのですが、特に効果が高いのはクラシック音楽です。
ボールを使った運動も良い
デスクワークのストレスを解消するのに特に効果的。
現代はオフィスのOA化やコンピューター化が進み、仕事の内容も様変わりしています。
以前は手書きだった書類や手紙も、今はパソコンで打つのがふつうになっています。つまり、休を動かさずに、机の上で指先を動かすだけという正真正銘のデスクワークが急増しているということです。
こうしたデスクワークからくるストレスを発散するのに、特におすすめしたいのが休を動かす運動です。
このようにいうと、ジョギングやウォーキング、水泳、エアロビクスなどを思い浮かべる人もいるかもしれません。もちろん、そうした運動でもストレスを解消する効果はあるのですが、より効果が高いのはボールを扱う競技、つまり「球技」です。
ふだんとは異質のストレスを与えてやることが大事。
ストレスを解消するには、ふだんとは異質のストレスを与えてやるのがたいへん効果的です。

アニマルセラピー

動物は孤独感をやわらげ、ストレスを解消してくれる。ひと持前までは、犬は番犬で猫はネズミとりというように、動物は主に実用のために飼われていました。けれど
も、今では飼い主に心の安らぎをりえ、ストレスをいやしてくれるペットとして、もはや家族同様の存在に変わって
きたといえるでしょう。
「アニマル・セラピー」の効果は医学的にも認められている。
このように、ともに生きる仲間としての動物を「コンパニオン・アニマル」
と呼んでいます。最近ではストレス解消に役立つセラピーとして、医学的にもその意義が認められています。
このところ急増の一途をたどっている、うつ病などの心の病の治療では、本人に対する家族の愛情や協力がとても重要なことはいうまでもありません。しかし、なんらかの理由でそれが十分に得られない場合などに、動物と患者が家族のように暮らすことによって、よい結果を得ている例があります。人間と動物の間にきずな(アニマル・ヒューマン・ボンド)が生まれ、それが心身にとてもよい影響を与えてくれるのです。
 
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