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通販サイト運営成功事例集

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通販サイト運営成功事例集

ほんの少しの修正が成功につながる

1.1自己紹介
上級ウェブ解析士の山本です。私は2001年から本格的にウェブ制作を開始し、中小企業や個人経営のウェブサイトの制作に携わり、その後約10年、企業内で自社のウェブ担当として、制作、運用管理、ウェブマーケティングを経験、2012年5月に上級ウェブ解析士を取得しました。現在は、デザイナーとしてメーカーで自社サイトの制作を行っています。今思えば、制作だけに集中していた時は、どうしても自分のこだわりや新しいことだけを考えてしまい、その先の集客や操作性のことを疎かにしていたような気がします。ウェブ解析士の取得を機に、どちらかというと片手間で漠然と行っていた、集客や改善案を数字に基づいて考えるようになりました。今回は、デザイナーとして、管理者として、マーケティング担当として広く浅くウェブサイト全般に携わってきた自分自身の経験を踏まえて、ウェブサイトの改善案や運用方法などをとにかくわかりやすくお伝えできればと思っています。特に、突然自社のウェブマーケティング担当を任されて、一体何から手をつけて良いかわからない、といった方に目を通して頂ければ幸いです。

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1.2ウェブ解析士になるきっかけ
大きな予算を取って自社のウェブサイトを作ってみたにも関わらず「全然売り上げに繋がらないじやないか。」
「ウェブサイトさえあれば売れるんでしょう。」とまるでウェブサイトが打ち出の小槌のように思っている経営者の方は、インターネットが浸透した現在でも、いまだにたくさんいらっしやるのではないでしょうか?私も制作時の打ち合わせで、経営者の方からキラキラした目でそのような話をされ、困ったことがあります。同じ立場の方とお話しをしていると、みなさんも同じような経験をしたことがあるそうです。ウェブサイトがあるだけで、問い合わせが殺到し、売り上げが飛躍的に伸びるということはなく、このような思い込みを少しだけでも変えることはできないか、口々の更新や内容の見直しが大切だということを分かって欲しい、ということを自分の作ったウェブサイトが手つかずになっているのを見ながら常々考えていました。その後、しばらくして自分も企業内で自社のウェブ担当者になるわけなのですが、自分が逆の立場になってわかりました。企業のウェブ担当者は忙しかったのですね(笑)ウェブサイトがあるだけで売り上げが伸びるわけではないことや、定期的な見直しが大切だとわかっていながらも、やることがたくさんありすぎてこなすだけで精一杯、周囲の人にもっとウェブサイトの重要性を伝えたいけれど、どうしていいかわからないという状態が続いていました。上級ウェブ解析士を取得した頃、いくつかのウェブサイトがリニューアル時期を迎え、私は悩んでいました。多くはない予算、短い納期、定まらない目標値。このままでは、とにかくカッコ良く、おしゃれなサイトを作れば良いんでしょう。という、いつものパターンに陥りそうです。「はたしてそれで良いのだろうか?」と漠然と疑問を持ちながらも、自分自身が口々の業務に追われて、依頼があればその通りにページやバナーを作って更新する、SEOやリスティングの運用や提出されたレポートも、サラッと目を通して、「来月も継続で…」ということを繰り返していました。いよいよ、一つのサイトのリニューアルが本格的に始まるという時、このままいつものように、なんとなくで作ってしまってはいけないと思い、何か良い方法がないかと調べていたところ、ウェブ解析士のサイトに辿りついたわけです。

目標を立てる。施策結果をデータで表す。成果を出す。成果が出なければ改善する。という、今では当たり前に思える方法を学ぶことになりました。さて、私は求人サイトに携わっていたのですが、求人サイトというのはなかなか成果を表すのは難しいサイトだと思っていました。管理しているのがショッピングサイトであれば、注文が確定すれば売り上げに直結します。BtoBサイトであれば資料請求やお問い合わせを1つの成果と考えるのが一般的です。求人サイトの場合は、ターゲットが個人でありながら、求人への応募がすぐに売り上げに繋がるとは限りません。成果が出るまでは数カ月かかることもあります。そこまで追いかけるのは可能ではありますが、施策結果を出すには時開かかかりすぎます。そのようなことを言い訳にしながらデータを出すことや分析することから逃げていたのかもしれません。(おそらく制作側としてデザインヘのダメ出しや、運用側として業務が煩雑になるのが恐かったのでしょう…)しかし、上級ウェブ解析士を名乗るのなら、目標を決めて数字で結果を表わさなければいけません。私は当面の目標を応募数と訪問者数に絞ることにしました。目標を決めてしまえば、ショッピングサイトと同様、目標を達成するために効果検証をコツコツ繰り返して行けば良いのです。

1.3サイトのリニューアル
リニューアル準備を進めていたウェブサイトがいよいよ公開する、という時期は、ちょうどGoogleのパンダアップデート、ペンギンアップデートが検索順位に大きな変動をもたらした時期でした。被リンク数などが順位を上げるという外部施策から、コンテンツの量、質を重視するという内部施策へと移行していく頃で、大手企業のサイトでも順位を大幅に落としてしまうという、世のウェブ担当者にとっては恐怖の時期でしたが、リニューアルをするには良い時期だったのかもしれません。実際、競合の大手企業のサイトが100位圏外へと順位を落としていました。リニューアル以前のサイトでは複雑だったディレクトリの見直しと、古いコンテンツの整理を行なったため、ページ数が大幅に減っていること、また、サーバー、ドメインも変更したため、順位の下落が心配でしたが、幸い順位は安定して椎移しておりました。悪質とみなされる重複コンテンツのようなページも、今となっては削除しておいて良かったのかもしれません。むしろ小手先だけのテクニックで順位を上げるよりも、自社サイトの内容、質、ページ数を増やして、ユーザーのためになるようなサイトを作るという内部施策は、おそらくユーザーにとっても担当者にとっても企業にとっても良い方向に進んだのではないでしょうか。少し話がそれましたが、リニューアルが無事終わったところで、それでもやはり100%のサイトとは言えません。先にもお話ししました通り、予算、納期、運用等を考えると、いきなりすべての機能を実装したり、ページを作ることはなかなか難しいものです。成果もドーンと増えるわけではありません。訪問者が少なければ広告を出稿することも検討しなければいけません。ここから、必要なデータを取り、できることから少しずつコツコツと改善を繰り返して行くという地道な作業の始まりです。

1.4リニューアル直後
できたばかりのサイトなのに、もう手直しが必要なの?という周りの声が聞こえてきたりするものですが、100%満足行くサイトというのは、会社にとって、自分にとって満足するということであって、ユーザーが満足しているのか?という点においては、やはり時間をかけてデータを蓄積していかないとわからないことがほとんどです。データを見ると、意外なところで離脱していたり、一押しのコンテンツがほとんど無視されていたり、逆にあまり重要視していなかったページが見られていたり、ということが発見されます。そういう部分を、月内の決められた費用で少しずつ更新を施していき、それをできる限り成果に繋げていくのです。私は、その月に費用やスケジュールに余裕があっても、一気に更新をしないという点に注意をしていました。Google Analytics等の解析ツールを見ていると、たったひと月のデータを見ただけでも、あのボタンのデザインを変更して、このページの原稿を書き直して、新しいコンテンツを増やして、SNSの配倍数を上げて…と、いくつもやりたいことや、改善したい個所が出てきます。ひとつずつ効果検証できる、ということであれば反対はしませんが、大手企業を除いて、ウェブサイトの担当者というのは忙しいものです。一人または少数で運営していると、効果検証だけしていれば良いということはまずないと思います。たくさんの個所を一気に更新してしまうと、たとえ翌月に効果が見られたとしても、膨大な量のデータの中から、必要なものを追いかけるのに時間を費やすことになり、あげくの果てに、具体的にどの部分の改善点が良かったのかの判断ができなくなってしまいます。私は改善した個所、新たに始めた施策をしっかりと効果検証できるように、毎月少しずつ改善を行いました。今月はこの広告とこのボタンの位置を変更、今月はTwitterの配信時間を変更、というように改善点を絞り、翌月、その改善が訪問者数や成果の増減、直帰率や離脱率を下げたのか、ということを確認するのです。ウェブサイトの改善は継続しないと意味がありません。例えばGoogleのアップデートや、競合サイトの広告露出アップなど、「今まで順調だったのになぜ?」というような外部要因がたくさん出てきます。作っただけで満足していては、売り上げは増えず、あるだけで費用がかかってしまうという会社のお荷物扱いになることは十分に有り得ます。
”無理のない範囲で、予算を抑えて、できることを少しずつ変更していきながら、成果に繋げる。”ということを念頭に、ウェブサイトを継続して改善していくことが重要ではないかと私は考えます。

1.5サイトの改善を進める
ここまでなんとなく抽象的でしたが、書ける範疇で少し具体的に。「ウェブサイトを継続して改善するって、一体どのようなことをしたのか」ということをご紹介していきます。
私が行ってきたものは至って簡単で、単純なことです。むしろ、「こんなことで良いの?」ということがほとんどです。また、どのようなウェブサイトにも通じる基本的なことばかりです。ただし、アクセス解析ツール等から出したデータは、手持ちの資料として用意しておき、改善個所についてはいつでも説明できるように準備をしておきました。忘れた頃に、ある日突然、「説明して」と言われても慌てることはありませんよ。

1.6デザインの変更
1.6.1余白を取る
デザイン面ですが、ファーストビューを気にしすぎて、詰め込み気味だったページの余白を、少し広めに取りました。後にスマートフオンサイトを立ち上げるきっかけにもなるのですが、タブレット端末、スマートフオンからPCサイトヘの閲覧が急速に増えていました。

時間帯別の訪問者数、デバイス別の訪問者数と直帰率のデータから、電車通勤の人たちが通勤途中で、また、お昼休みの退屈しのぎにスマートフォンを使って閲覧する人が多いのではないだろうか、という推測のもと、スマートフォンでもクリックしやすいように行間を広げ、ボタンを押しやすくしました。私も、スマートフォンやタブレット端末でPCサイトを見ることかあるのですが、やはり間違ってボタンを押してしまったり、押したい場所が押せなかったりということが多々あります。暇つぶしにぼんやり見ていたウェブサイトを間違って閉じてしまったら、もう見る気がしなくなります。訪問者に興味を持ってもらう前に逃げられてしまうことのないよう、どのような端末からでも極力操作ミスを減らせるようにしました。

1.6.2ボタンの変更
次に、精読率測定ツールのヒートマップとクリック数から、押されているであろうと思っていたボタンが実は全然押されていなかったということを知り、ボタンのデザインを改善しました。

制作のノウハウ本やサイトを参考に、目につくところに遷移させたいページヘのボタンを設置していましたが、その後のデータであるボタンが全く押されていなかったことが判明しました。視線内には留まっているけれども、どうやらそれが次のページヘ遷移するボタンだと分かりにくかった様子でした。そこで「ここはボタンだよ」というデザインに変更したのです。制作側は、”それがボタンだと知っている”からクリックするのであって、”ユーザーはボタンだと気づかなかったのだ!”ということを突きつけられたのです。ユーザーの目線は向いているのに、素通りしている、というデータを見たときには衝撃的でした。次の図はボタンの改善例ですが、ボタンに「→」や「こちら」や「クリック」という次ページヘ誘導する言葉を追加するというのは、簡単で有効的ですよ。

 

1.6.3リンクエリアの変更
それとは逆に、リンクを設置していない画像がクリックされていました。このことに気づいた時も驚きました。
この場合は、テキストリンクだけでなく画像も含めたエリアをリンクにすることで次ページヘ誘導を増やすことができます。

 

1.6.4離脱率の高いページを見直す
更新することがほとんどないのに、ページビュー数が多く、離脱率も高いというページを抜き出して改善しました。ウェブサイトの中には、年に1回更新するかしないかといった、更新頻度がとても低いページというのが出てくるのですが、更新頻度の低いページでも、ページビュー数が多いページがあるということに気づきました。その中から更に離脱率の高いページを絞り込みました。これらのページから他のページヘ誘導する目的で、更新頻度が高いページヘのリンクを設置しました。ショッピングサイトでは商品説明ページに、「この商品に似た商品」や「あわせて買っています」といったレコメンド機能が設置されているのが当たり前になりつつありますが、通常のサイトや、予算や運用面で機能の実装が難しいようであれば、誘導させたいページヘのボタンやテキストリンクを設置するだけでも、離脱を防ぐことができます。

1.6.5 SNSボタンを設置する
その次に求人情報のページにSNSボタンを設置しました。求人サイトの特性を考えた時に、顕在顧客が多くいるのではないか?ということでした。今すぐ働き先を探す、というよりは、「良い仕事があったら転職しようかなあ」「いずれは田舎に帰るけど仕事あるかなあ」という方が、漠然とサイトを見るのは良くあることだと思います。私にも経験があります。その時に良い求人を見つけて誰かに相談する時、メモとして保存しておく時、また身近な人が転職を考えている時などに、SNSボタンがあれば気軽に保存、お知らせすることができます。特に、誰かに相談する時に必要なツールとしてLINEでの通知ボタンを設置しました。巷では、SNSが検索順位に影響するかしないかが騒がれていましたが、それは問題外として、ユーザーにとって便利だろうな、というツールとして設置を決めました。こちらも求人サイトだけではなく、ショッピングサイトでも効果的ですね。「お給料が入ったら買おう」「この靴欲しがっていた友達に教えてあげよう」という時に、SNSボタンはとても便利です。

1.6.6 SNS を改善する
最後に、Facebook、Twitter、ブログ、メルマガ等の配信内容、配倍数を継続的に変更しました。SNSもウェブサイトと同様、始めたら人が来る、と思われがちですが、SNSを使った集客とは本当に長い目で継続すること、また商売気を出しすぎないことが重要です。

導入したのはいいけれど、宣伝ばかりではユーザーは押し売りされている気がして面白くもないし、また気軽に始めたのはいいけれど運用が回らず、いつの間にか更新が止まっていた、という企業も多く見受けられます。そういう私も、何も考えず勢いでTwitterアカウントを開設したクチで(いきなり3つもアカウントを取得!)、開始当初はとにかく継続することに精一杯でした。しばらく手探りで運用をしていましたが、時間ばかり取られ、なかなかサイトヘ誘導できない、成果に繋がらない、いっそのことやめてしまいたいけれど、やめられない。あの人Twitterばかり見て楽しそう(涙)という期間が続きました。後々になって、今から流行るであろうTwitterを使ってみたいという「手段の目的化」だったと反省しました。しかし、ここでのデータが役に立ちました。Twitterの場合、配何時間を少しずつ変えてクリック数の多い時間を調べて、配何時間を決めました。次にリツイート、お気に入りの登録が多い情報を調べて、投稿する情報を絞り込んでいきました。こうして、普段の業務の妨げにならず、無理のない範囲で継続していくことができました。Facebookに関しても、リーチ率が高い時間、シェア数、いいね数を投稿ごとに毎月抽出し、徐々に配信内容や配員数、投稿のタイミングを変更していきました。ブログ、メルマガも同様です。見られている記事、人気のある記事が分かれば、記事を書いた人のモチベーションアップにも繋がりますし、次に書く原稿の参考にもなりました。

1.7改善した結果を確かめる
上記のような、ほんの少しの改善を繰り返すことによって、結果は徐々に表れ始めます。もちろん、自信を持って改善をしたにも関わらず数か月全く成果に繋がらない、ということもあります。そのような時は、同じ部分に新たに改善を施すのももちろんなのですが、乱暴な言い方をすれば、その部分を捨てる、という判断にも繋がるのです。「どうしてもこのコンテンツを見て欲しい」と一番目につくところにボタンを設置、クリック数が少ないのでボタンのデザインを変更したにもかかわらず、それでもクリックされない、という場合は、”ユーザーはその情報を必要としていないということが分かっだということなのです。こういう時は、きっぱりとそのページヘの誘導は諦め、ボタンの位置を変更し、クリック数の多い別のボタンに差し替えるという判断をすることも必要です。サイト内の改善と同様に、運用に手開かかかるブログやメルマガなども、効果がないのであれば思い切って配信を停止し、別のSNSなどに移行する。場合によってはウェブサイトでの集客ではなく、郵便に変更するという決断もありだと思います。ただし、先にも申し上げましたが、ボタンのデザイン変更という比較的簡単な改善から、SNSを停止するという大がかりな改善まで、それを裏付けるものとして、その判断に至るまでのデータはしっかりと用意しておいてください。担当者レベルで判断できること、報告義務がない場合でも、改善する前後のデータは必ず役に立ちます。

1.8データの基準を作る
私は、アクセス解析ツールのデータから主に月別のデータを基準に、次に改善する個所を決定していました。もちろん、気になる点や改善個所などは、時間別、曜日別、日別、週別と、必要なデータを追いかけてはいましたが、基本ひと月ごとに次の施策を考えることにしていました。何月何日に何をしたか、どのぐらいの費用をかけたのか、ということを、施策メモに残していくのです。

まずは、月の訪問数、訪問者数(新規・リピーター)、ページビュー数、直帰率、流人先(検索エンジン・広告等)、成果数をひとつの表にまとめて、月ごとの推移を確認しました。併せて、今月実施した施策、前月に行った施策の結果、SEO会社、リスティング会社から出てくる結果を一つのファイルにまとめていました。毎月膨大な枚数のレポートが、各協力会社から送られてきます。自社で管理しているアクセス解析ツールからもたくさんの情報を知ることができます。もちろん担当者はすべてに目を通さなければいけませんが、それをそのまま上長や別の部署に提出しても、その量の多さから、まず目を通してはくれません。その中から必要なデータだけを抜粋して一つのレポートにまとめて、どのようなことをしたのか、何か成果に繋がったのか、どのような施策が成果を出しているのかということを知ってもらうことが大切ではないかと思います。会社が儲かっている時は良いのですが、状況が悪くなった時には、ウェブサイトの更新費や広告費は削られる対象になりやすいものです。取捨選択を迫られたときに、必要な施策を継続するための材料としてこのようなレポートを作成しておくのも良いのではないでしょうか。

1.9やってみようウェブ改善
さて、実際にウェブサイトの改善をしてみます。
どのサイトが良いかなと考えたのですが、ハローワークのサイトにしました。長年閲覧していて、そしてつい最近も実際に利用したのですが、正直操作性があまり良くなく、求人を探すのは、結局民間の転職エージェントサイトを頼ってしまいました。

民間のように、こまめにサイトを改修するということもなかなか難しそうですが、「ここを少し変えてくれただけ良くなるのに…。」という個所を抜粋してご紹介します。「ハローワーク」「ハローワーク 求人」で検索すると、ハローワークのトップページ(図1)に選移します。

私は15インチのノートPCを使用しているのですが、そのPCで見た表示出面です。グローバルメニュー(ページ上部のメニュー)を見ると「仕事をお探しの方」というタブを選択しているようです。内容は上から「震災被災者の方々へ」「仕事をお探しの方」と続きます。「仕事をお探しの方」の中には、「ハローワークニュース」「仕事をお探しの方へのサービス」「求人情報検索」「各種ご案内」という並びになっています。また、右のメニューのトップには、「全国のハローワーク」として日本地図が表示されています。求人を探そうと思っていた私は、この最初のページで操作ミスをしました。ページ下部に表示されている「求人情報検索」ボタンを見落とし、右側のロ本地図をクリックしてしまったのです。民間サイトでは地図から求人一覧が出てくるのが主流なので、ついその感覚で地図をクリックしてしまったのでしょう。クリックした瞬間「しまった!」と間違いに気づいたのですが、求人検索は一旦置き、家の近くのハローワークの終了時間でも調べようと遷移先のページを見ると、出てきたのは「所在地一覧」へ行くためのリンクが貼ってあるページでした(図2)。

「このページに遷移させる必要はないだろう」と思いながらも、ハローワークの「所在地一覧」をクリックすると、遷移しだのは厚生労働省のサイトでした。ここから更にページ遷移をして、トップページから4ページを経て、やっとハローワークの所在地情報を知ることができたのです。目的地点には到達したのですが、私はハローワークのサイトを見ていたのに、気づいたら厚生労働省のサイトを経由して、大阪労働局のサイトを閲覧していたようです(図3)。

 

ハローワークのサイト全体を改善しようと思ったのですが、トップページの一部分だけでも改善のしようがありそうですね。私の本来の目的は求人を探すことでした。 トップページに戻りましょう。初見で見落としていた「求人検索」ボタンをクリックすると、図4のページに遷移しました。

 

さて「大阪市北区」の「Webデザイナー」の仕事を探しましょう。
ここでつまずいたのが職種です。「希望する職種」のプルダウンを見ても、Webデザイナーがどこに分類するのかわかりません。職種分類コード一覧を確認して「専門的・技術的職業」だと判明しました。勤務地は都道府県を選択、市区町村はどうやら手入力なので、「大阪市北区」と入力しました。

出ました!検索結果。
大阪市北区の「専門的・技術的職業」は1359件(2014年9月時点)でした。でも検索結果をよくよく見ると、色々な
職種が表示されていて、ウェブデザイナーの求人が1件しか見当たりません(図5)。

 

そこで職種の絞り込みをするため右上部にある「詳細条件の変更」で、「希望する職種」を選択して再度検索することにします。「たぶんWebデザイナーってここに分類されるのかなあ?」と心配しながら「美術家、デザイナー、写真家、映像撮影者」を選択(図6)。

出ました!Webデザイナーの求人情報が(図7)。

ここから更に条件を絞って良い求人がないか探しましょう。と言いたいところですが、ここまでの流れでサイトを見直していきたいと思います。トクプページを思い出してください。確かに「仕事をお探しの方」と謳っていました。しかし、どこを見れば求人検索ができるのか、私には良く分かりませんでした。上部にある「ハローワークニュース」と、先ほど操作ミスした右メニューの「全国のハローワーク」に目線が行き、「求人情報検索」という項目が見つけられなかったのです。ハローワークニュースは大体月1回ペースで更新をしているようですが、内容は「労働力調査」や「一般職業紹介状況」といった調査結果へのリンクのようです。ここでも直接調査結果には遷移せず、その間に1ページはさんでいましたが、長くなりそうなので割愛します。おそらく求人を探している人は、こういった調査結果は見ないでしょう。見ても分かりませんし完全失業率にはあまり興味がないと思います。それに、自分が失業中の時は、私もその中の1人かとちょっとブルーになりました。それよりも一刻も早く新しい仕事を見つけたいのです。「全国のハローワーク」の所在地情報よりも求人を検索したいのです。ハローワークのトップページの内容を変えずに、私だったらこう配置するかな、というのが次の図です。デザインをし直さず、図1のデザインをそのまま活かして、配置だけを組み直しました。

「仕事をお探しの方」向けのページですから、「ぜひともこのサイトで求人検索をして、良い仕事を見つけてもらいたい」ということで、ページ上部に移動しました。先ほどは、スクロールしないと表示されなかった「障害者求人情報検索」を一般の「求人情報検索と」同列に表示をさせています。
また、右メニューの位置を下に下げることにより、「求人情報検索」を目立たせています。
次にページ下部に埋もれているのがもったいないなと思うコンテンツとバナーを配置しました。労働力調査や自治体担当者向けのリンクは、下部に移動させ、ハローワークの利用や応募書類の書き方といった、求職者が必要であろう情報をメインにしています。「職業訓練のご案内」も、とても興味深いものです。

1.11求人検索ページを改善する
次に求人情報検索ページを改善しましょう。
おそらくデータベースやプログラムも絡んできて、ほんの少しの改善ではなく、かなり大きな改善になりそうです。
図4の求人検索ページを次の図のように変更しました。赤枠で囲っているところが変更点です。
・求職登録有無の求職番号の人力フォームが、ハイフンで区切られていましたので、ハイフンなしで人力できるように変更します。
・求人情報の種類がラジオボタンだったので、チェックボックスに変更します。フルタイムでもパートでも良いけれど、学生ではないという方も多いでしょう。週何日間や、短時間でも働きたいという、女性や高齢の求

職者の方も増えていているのではないかと思います。
・詳細条件検索ページには、雇用形態を細かく選択できる項目があるので、「派遣・請負」を除くという項目は削除しても良いかもしれません。
・賃金が千人力でしたので、プルダウンに変更します。

 

・希望する職種は、大項目だけを表示しているようですが、良く分かりませんでしたので、詳細条件検索ページで選択できる小分類も表示させます。
・都道府県は、市区町村もプルダウンにします。
もしかしたら、市区町村の合併で名称変更や追加、削除があるので手入力にしたのかもしれませんが、せめて市や区まではプルダウンで選択できるようにしたいです。
・「年齢」は「一般(フルタイム)」「一般(パート)」を選択した場合、「最終学歴」「既卒者の応募」は「求人情報の種類」で「学生」を選択した場合にのみ、設定可能という記載があります。パッと見た時に検索項目が多いなと感じるため、設定可能な選択をした場合にのみ、この項目が表示されるように変更します(大がかりですが…)。
・最後にボタンのデザインを変更します。
「検索条件のクリア」「詳細条件人力」「検索」ボタンが並んでいて、文字数が多い「検索条件のクリア」が目立っています。色と大きさを変えるだけでも随分操作ミスを減らすことができるはずです。これはすぐにでも変更できそうですね。

 

求人検索ページは先に挙げたこと以外にもたくさん改善の余地はありますがここまでにして最後に、ハローワークトップページからハローワーク所在地までのページ遷移を変更して終わりたいと思います。
これは簡単です。
サイト内にハローワークの所在地一覧ページを作成するか、私が「このページに遷移させる必要はないだろう」と思ったページに、各都道府県労働局サイトにある、ハローワーク所在地一覧ページヘのリンクを貼れば良いのです(外部サイトヘ遷移することも注釈として記載します)。1ページないし2ページ遷移を減らすことにより、ストレスが随分緩和されました。

1.12最後に

いかがでしたでしょうか。

これまで私がやってきたことは全然難しいことではありません。ウェブサイトを改修、改善するというと、どうしても費用や時間、労力がかかりそうに感じるものですが、少しずつ手直しを重ねていくことで、良くなっていくのです。せっかく良いものを作っても更新せずに放置していては、ユーザーは離れていきます。ちょうど惜しいなと思った出来事がありました。私は、お盆の時期に家の近くにある歯科医院を探していました。普段は離れた場所にある歯科医院に通っているのですが、緊急だったため、家の近くのクリニックに行こうとインターネットで検索をしていたのです。運悪くお盆休みと重なっていたため、通常通り間いているのかどうかを確かめたかったのですが、お盆休みのお知らせを載せているクリニックは見つかりませんでした。私はウェブサイトで数件の電話番号を調べて、通常通り開いているのか、診察の予約が可能なのかを電話で確認をしていきました。各クリニックのウェブサイトには、目立つ場所にブログ形式のようなニュース欄やお知らせ欄があったのですが、ここに「お盆休みのお知らせ」という情報を掲載するだけで、ユーザーは、マメに更新をされているという印象を受け、親切だなと思ったのにと、とても残念に思いました。仮に休まずに診察をしていたとしても、「お盆期間も通常通り診察しています」というお知らせがあれば、クリニックを探していた私は、真っ先に電話をしていたと思います。このように、少しの情報でも掲載することで更新頻度が上がり、時間がなくても簡単にできることでユーザーの印象も変えることができます。何度も申し上げますが、決して難しいことではありません。ほんの少しの改善を継続し続けていくことが、成果を生み出す最も重要なことだと私は考えています。

 

建築工務店のITを駆使したウェブマーケティング

ここで紹介する会社は、建築工務店の経営業務改善コンサルティング業の会社です。
業務のメインは、住宅商品の開発、財務コンサルティング、営業指導、販促プロモーション、などを行い、クライアントの経営を建て直し、利益率を向上させることです。

その中で、自分はIT系の業務を担当しており、
ハードウェアのセットアップ、ソフトウェアの代理販売およびセットアップ、
サーバーやドメインの整理整頓、社内ネットワークの整理整頓、IT系のサポートならなんでもやります。さらには、メディア系業務として、チラシ制作、バーチャルウェブ展示場コンテンツ制作、CGパース画像制作、ロゴ制作、ホームページ制作、ホームページスマホ化対応、インターネット広告出稿代理、もやれば、開発系の業務として、iPadアプリ開発、WordPressプラグイン開発なども行っております。
ありとあらゆる業務をやっているため、お客様の困りごとに対して、最適なソリユーションを提供できます(と思っています)。
(が、実際のところ「ウェブ解析士」らしい業務はほとんどありません)
そんな私が実務で経験してきた、ウェブに近い仕事の実例をご紹介させていただき、皆様の業務の何かヒントになれば幸いです。

2.2 地方工務店の現実

さて、わが社のクライアント様のメインは「地方にある工務店」ですが、
・たいていのところは、数人規模(〜社員数10名まで)

・IT担当者はいない

・ホームページ更新もできない(ブログ程度は書ける)

・ITにお金をかける意識は低い(必要性や効果を感じていないから?)
というのが現実です。かけている広告費の割合は、チラシなどの紙媒体がほとんどで、インターネット広告などやっているのは、新し物好きなクライアント様ほんの一握りです。
紙媒体でも、若い世代の新開講統率が下がっているため、タウン誌のようなフリーペーパーか、売りたい物件の半径1-2km程度でのポスティングが有効です。「買う人は意外と近くに居る」というのがわかってきました。

2.3工務店の販売ターゲット

工務店様自身の顧客(販売ターゲット)は、
「初めて家を買う、30代前半くらい、夫婦十子供1-2人」
という世代代のため、

・新聞は読まない

・PCを持っていない(スマホですませる)

・あふれる情報には耳を貸さない

・自分の周りの人の情報を信じる(口コミ)
という行動をとる方がメインになってきます。
また、これらの世代は「草食系」ですから、自ら店舗に出向いて物件を選ぶということもせず、「ネットで自分
で探して買う」というような人たちです。無理に押せば引いてしまう世代です。

2.4家の売り方は2パターン

「工務店」といえど、建築だけではなく、不動産免許を持っているところが多いです。

よって、売るものは2パターンあり
・建売住宅や土地を売る(すでに現物(土地・建物)がある)

→お客様を現地に案内して見てもらう

・注文住宅を売る(現物は無い(最近はモデルハウスも持だない))

→商品を知ってもらう
要するに、「現物がある」ものを売るか、「現物が無い」ものを売るか、ということです。
いずれにしても、出来る限り見えづらい商品をしっかり可視化して、いかに信頼感を得るか
ということが重要になってきます。ネットでチラ見せして「詳しくは店舗で!」とやってもすぐに帰ってしま
います。出し贋しみしないで全部見せてしまった方がいいです。

2.5建て売り、土地の売り方(すでにあるものを売る)

今までのやり方では
・チラシをうつ

・見込みある人もないお客もすべて現地にご案内

・営業マンの労力多い
というやり方が主流でしたが、これからは違います。そのやり方を捨て、

現地案内は、ウェブページがやる。営業マンは見込みある人だけを相手にする。

人間は契約するだけの契約マンになる。
機械的にできることはやらず、人間の作業効率を上げて売り上げを伸ばしていく
という考えに「社長自らが」変えていく必要があります。

2.6求められるコンバージョンは

買う意思がある人からの「お問い合わせ」としています。

ネット上ですべてを見せ、選んでもらう。

売り物件を魅力的にアピールするには、
いかに「住んだ後の生活のイメージ」を持たせられるかが勝負。

そして美しい写真の有無がコンバージョンに大きく影響する。
ということが最重要だということがわかってきました。
「モノを売る」のではありません。「価値」を売らないといけないのです。
そこに住んだらどういうメリットがあるのか、どんな悩みが解決するのか、どんな楽しいことがあるのか。家や土地という「ハコモノ」を買うわけではありません。「暮らし」を買うのです。安心・安全・便利・オトク、をアピールしないといけません。イメージさせないといけません。

2.7ウェブページで現地案内をする

ウェブページ上で物件から周辺までの、現地案内をすべてまかないます。そのためのコンテンツ制作の手法としては、
・特殊な撮影方法にて、360度全方位パノラマ画像を作成

・疑似ウォークスルー可能

・周辺環境まで全てご案内とします。

従来の物件案内ページというのはこのように写真をきりかえて見せるだけのものでした。

しかし我々は「バーチャル物件案内」が可能なウェブページを作ります。

見ている人が自分で家の中を自由に見学できるのです。

「360度撮影」には、このようなレンズとカメラを使います。

180度の魚眼レンズがついているので、普通に撮影すると180度分の超広角画像が撮影できます。雲台に載せてぐるっとまわして3方向または4方向撮影し、それらをつなぎあわせる(ステッチする)ことで、垂直方向は天井から足元まで180度カバーし、水平方向は360度全方位をカバーできる肖像が作成できるのです。

2.8作成したウェブページの活用方法

この方法で物件のウェブページを作ると、

・1物件=1ウェブページ=1URLができる

・そのURLをQRコード化する(スマホ用の最適なレイアウトで表示される)

・そのURLが確実にヒットする超ロングテールな検索キーワードも設定する
1物件ずつ検索にかかるようになり、ロングテールで検索したお客様が、自社の他の物件を探(回遊)したり自分のウェブサイトヘ訪問したりします。自社サイトヘの入り□が単純に増えていきます。
我々の目的はQRコードを使うことですべての物件が現地へわざわざ行かなくても、360度ビューのリアルなバーチャル体験ができ、お客様がこの物件を買うと決めた状態で、来店してくれることです。結果的に買うかどうかわからないお客様の物件案内の手間が減り、人間がやるのは契約作業だけになります。

2.9チラシの実例

この手法で作成したウェブページでは、自動的にスマホやタブレット端末用の最適なレイアウトでも表示できます。またQRコードも自動的に生成されます。
このQRコードと、ロングテールな検索キーワードをチラシに盛り込み、アクセス増を図るためのチラシの実例をいくつかご紹介します。

チラシにはQRコードおよび検索キーワードを含めます。

 

ほとんどQRコードばかりのチラシ例です。

詳しくはQRコードヘ行って見てもらい、チラシ上には必要最低限の情報しか掲載しません。

2.11効果測定をするための仕込み
同じ物件ウェブページを、複数の媒体に掲載する場合には、
QRコードに仕込みをして、どの媒体からのアクセスが多く得られるのかがわかるようにしておきましょう。

同じ物件のURLでも、パラメータを変えてQRコードを複数作り、それぞれの媒体に掲載しどの媒体が効果が高いかを測定して次の広告に活かします。
アクセス解析ではパラメータで絞り込みを行い、パラメータごとのアクセス数を見ることができます。

 

2.12クロスメディアによるアクセス数の増加

上記「11月」では、チラシにロングテールキーワードやQRコードを入れた場合のアクセス数の増加を示した
ものです。アクセス数が2倍の伸びを示しました。

2.13注文住宅の売り方(実際には無いものを売る)
「注文住宅」は、現物があるわけではなく、架空の商品を買っていただくようなものです。

購買までのスパンが長い商品かつ高額なので、見込み客フォローが最も大切です。
お客様を獲得するには、自分の商品および会社を知ってもらってフアンになってもらい、小さいところからコツコツとお客様を育てていく手法を実践していきます。

3.14求められるコンバージョンは

・会員登録
・資料請求

がまず第一目標となります。
「会員登録」「資料請求」という人カフオームでは、なるべくお客様の人力の負担にならないよう、人力項目は極力抑えて(聞きたいこと、知りたい情報はいっぱいあるでしょうけども)シンプルなものを心がけます。ここで人力が面倒くさくてお客様が離脱してしまっては元も子もありません。なるべく敷居を下げます。アンケートなどとってはいけません。

2.15 SEO対策で新規顧客を獲得

サイトのSEO対策をする目的としては、「新規顧客」を獲得することです。

会社名ではない一般的な用語でお客様に始めて自社の存在を知ってもらえる機会がSEOです。

・自社サイトのコンテンツをユーザユーザに見つけてもらい
“ファンになってもらう“施策を講じていく

・お役立ちコンテンツの充実
を継続して行っていかないといけません。
「他社とはココが違う」、というような会社の特色を出すコンテンツを充実させていくことで、自然とSEO対策につながっていきますが、こういうことは、「社長」が自らやらないといけません。他人に任せていてはきっとうまくいきません。外部の人間や、雇われ社員では絶対できません。社長が自分でできない会社は伸びません。
ブログなどでページ数を増やしていくことは、ひいてはサイト全体の強化にも確実につながっていきます。
こちらは、家を買った後の人のおうち訪問をブログ化している工務店の例です。この「定期点検ブログ」は3000コンテンツくらい蓄積され、検索からのアクセスがメインです。何か問題が発生してどのように解決したかということを探している人にとっては、うってつけのブログでしょう。そこからメインサイトヘと流人していく流れができています。

2.16 SNSを活用する

いまの若い世代の人信じられるのは「自分が知っている人の意見」です。

知り合いが「いいよ」と言っていたものは無条件にいいと思います。

FacebookやTwitterなども活用して、自社のことを知ってもらうきっかけを増やしていきます。(それ以前に
「拡散したくなるような」ネタが無いとだめです)

2.17やっぱり必要なのは実際のユーザユーザのロコミ
・実際に建てて、住んでいる人の声を蓄積

・5年後、10年後・・などの先のイメージもつかめるようにする
入居後だけのお声ではなく、5年後点検の時のお客様の声、10年後点検の時、20年後点検の時・・など、経過年数に合わせたお客様の声があるとより安心感を提供できます。

2.18施工実例を見せる
「施工事例」「お客様の声」はアクセス数トップのワンツーです。

「施工事例」「お客様の声」はアクセス数トップのワンツーです。

これらをどんどん充実させていくことで、お客様も安心して「この会社に任せよう」と思えます。

2.19会員登録を募って「顧客」に育てる

無料会員を募っただけで、何もアプローチをしていかなければ意味がありません。

会員様には「会員ならではの」オトク情報を流していきましょう。
・ウェブに掲載する前の、新着土地情報

・会員限定の特別割引販売などのお得情報

・お役立ち知識(優遇措置や、税金のことなど)
情報を週1で定期的にメール配信、紙媒体は月に1回ダイレクトメールで送ります。
とにかく、お客様へのマメなコンタクトとアプローチを口々続け(継続は力なり)、どんどんお客様への潜在意
識の中にもく痩こんでいきましょう。
あ、そういえばこんな会社があったなと思いだしてもらえるように潜在意識の中にもぐりこんでおく。
.「親しくは無いけど、ちょっと出会ったことがある人」になるので、問い合わせる心理的障壁がかなり下がる。

お客様は「育てていく」ものです。

「潜在客」という目に見えないお客様だったのが、

会員登録することで「出会い」が発生する。

情報配信を重ねていくうちにお客様の目に留まり「問い合わせ」をしてくる

「潜在客」が「顕在化」する瞬間です。

そこからは人間の腕の見せ所、問い合わせしてきたお客様は「購入意思の高い人」ですから、

最後一押しで「顧客」となってくれることでしょう。

そこまでの仕込みはウェブ上でやらせておけば、人間の仕事は簡単になります。

2.20最後に
・物件案内の作業はウェブがやり、営業効率を上げる

・顧客は農耕型でコツコツ育てていく
というのが我々の考え方です。今までのやり方を捨て、“経営者自身が”やり方を改善していかないと、今後の住宅産業の先行きは相当厳しいです。

ま、結局のところやはり商品力が一番大事なんですけどね。

 

コストは節約、喜んでもらえることに投資

ネットショップを運営しているけど、なかなか集客できない、リピート率が伸びない…そういった悩みをかかえている方の気づきになれば、幸いです。

3.3.ターゲットは自分!
ネットショップをやると決まったら、次に決めることは、何を売るか。
逆に何かあったら、お金を出してまでほしいかを自分に問いかけた時、おしゃれなイヤリングがほしい!と思いました。
ピアスはおしゃれなデザインがたくさんありますが、イヤリングはなかなかありません。気に入ったデザインがないため、自分で作ることもありました。
もし、おしゃれなイヤリングがあったら、イヤリングはダサい…と思って、耳に何もつけていない方にきっと喜んでもらえるはず!と、思いました。
その予感が当たったかどうかは、後ほど。

3.4.まずは仕入先探しから
前職は化粧品会社で業種も違うため、仕入先のアテはいっさいありません。

今考えたら、かなり無謀だったと思います…。

でも、その時は、絶対見つける!という気持ちで仕入先を探しました。
まずは、アクセサリーの展示会へ行こうと、何回か東京まで足を運びました。
運よく素敵なブランドと出会えることができたのですが、やっぱりまだまだ圭流はピアス。ピアスしか取り扱っていないブランドがほとんどでした。
イヤリングをメインにしたかったため、引き続き探していると、あるアクセサリーショップで、私が探し求めていたイヤリングが販売されていました。
商品のタグの裏側を見て、製造元がどこの会社かをチェック。
事務所に戻って、すぐに電話で、オリジナルのイヤリングを作ることができるか問い合わせをしました。
この行動がのちに、ヒット商品を生むきっかけとなります。

3.5.高いカートシステムを選んだワケ
カートシステムはいろいろありますが、私はFutureshop2にしました。

一番安いプランでも、月額8,000円〜で、レビュー機能やポイント機能をつけると、月額15,000円以上。
最初なので、売れるかどうかわからないリスクがあるし、「安いカートシステムからスタートするのが安全」って考える方が多いかもしれません。無料や安いカートシステムがたくさんある中、なぜFutureShop2を選んだのか?
私は、カートシステム代は、広告費として考えることにしました。
FutureShop2にメリットを感じたのは、ネットショップと同じドメインの下層に、WordPressでブログを
設置できることです。(例えば、https://www.ドメイン/blog)
これにより、SEO対策が手軽にできるようになります。

SEO対策…ネット検索した時に上位に表示させるための対策

SEO対策を本気でやって、アクセスを集められれば、広告費はO円に抑えられる!と思ったのです。だからFutureShop2の月額8,000円や15,000円は、広告費と思えば、安く感じます。
また、お客様の声(レビュー)は、ショップにとって財産です。最初に安いカートシステムを使い、軌道にのってから乗り換えするとなった時、レビューをすべて捨てることになります。私にとっては、それこそリスクです。

3.6.コスト節約の盲点
資金がそんなになかったので、どこに投資して、どこを節約するか、それが一番の課題だと思いました。まず、投資しようと思ったものが、商品の仕入れ代金。高価でも、デザインや品質のよいものは、きっとお客様に喜んでいただけるだろうと、思い切って仕入れました。
同じぐらい重要視したのが、パッケージ。素敵なパッケージに入れてお届けすることで、商品の価値が高まります。ここのコストをケチると、商品が安っぽく見え、満足度が下がるのではと思います。

そして、コスト節約について

さきほどお伝えした通り、SEO対策でアクセスを集めましたので、オープンから三か月間は、広告費をO円に抑えることができました。今後は広告もする予定ですが、初期の資金があまりない状況で、広告費をO円に抑えられたことはすごくよかったと思っています。
写真は300カットぐらい必要だったので、プロに頼むとすごい金額になっていたと思うのですが、そこをプロのカメラマンに受講料をお支払して、マンツーマンで特訓していただいたおかげで、自分である程度のクオリティの写真が撮れるようになり、写真撮影代もO円に抑えられました。(カメラ機材代は別途かかりました)
予想では、広告費50万円+写真撮影費20万円=合計70万円ぐらいは節約できたのではと思います。
その抑えた費用を、『商品仕入代やパッケージに投資』というイメージです。

3.7.思わず買いたくなる商品ページ
商品ページ制作で一番力を入れたのが、写真撮影です。
いろんなフアッションサイトを見比べた時、やっぱり売れているショップは、写真がいいということ300カットの写真のために、3,000枚ぐらい写真を撮りました。

商品ページの構成にもこだわり、メイン写真⇒魅力説明⇒こだわり写真⇒モデル着用写真⇒詳細写真 という流れで作りました。
モデル着用写真は、ご自身が着けているのを想像してもらえるよう、モデルさんの顔はすべてカットしました。イメージが膨らむ効果があります。

3.8.これって、通常包装?
ネットショップで買い物をすることの多い私は、以前から、いろんなショップの梱包をチェックしていました。
その中で1社だけ、おお??!って、心躍るパッケージで届けてくれたところがあったのです。
それがずっと印象強く記憶に残っていて、自分のネットショップで絶対にやろうと決めていたことが、通常包装でもギフトのような"サプライズ感"を盛り込むこと。
やるからには、中途半端は嫌で、本当にいいパッケージにしたかったので、紙のデザインのプロにお願いし相談しながら作り上げていきました。
通常包装用箱は半分空気でできた紙で作られていて、さわり心地がやさしく上質感があります。

通常包装はたくさんの喜びのメッセージをいただけました

3.9.ショップオープン!反応は!?
ネットショップを立ち上げることを決め、そこから4ヵ月間必死で準備をし、ついに迎えた、ショップオープ
ン当日。Facebookでオープンの告知をして、ドキドキしながら待ちました。
初注文は友達から。泣きそうになるぐらい、嬉しかったのを覚えています。

商品もパッケージもすごく喜んでもらえました。
そして、周りが宣伝してくれたおかげもあり、徐々に私の知らない方からのご注文も増えてきました。
お客様の中には、ご丁寧にお礼のメールまでくださる方も。イヤリング派の方から「今まで耳のおしゃれを諦めていたけど、これからは楽しめるので、嬉しいです」とメッセージをいただいた時は、嬉しさと今までやってきたことが報われた安堵感でこみ上げてくるものがありました。

3.10.広告費O円でクリスマス商戦

クリスマス商戦の12月に突入。12月に入ってからは、クリスマス関連のブログをたくさん書きました。クリスマスプレゼントを探しにこられたお客様がいたとしたら、どういう接客をしたらよいかを考えながら、一つ一つ丁寧に接客するように。
すると、「アクセサリークリスマス彼女」や「アクセサリークリスマス友達」と検索した時に、私の書いたブログが、1ページ目の上位に表示されました。
そのおかげで、広告費をかけずに、クリスマス2週間前からクリスマス前日まで
たくさんのギフト注文をいただけました。まさかブログでここまで集客できるなんて…、ブログの凄さを改めて思い知った瞬間でした。

3.11.SEOで30万PV突破
クリスマスでアクセスが伸びたブログですが、売上目標を達成するまでは、102〜3件投稿するという決め事を作り、オープンからずっと毎日コツコツ投稿していました。8ヵ月で投稿したブログの件数は、約300件。
やみくもにSEO対策のためにブログ投稿するのではなく、どういうブログを書いたら、興味をもってもらえるかしっかり内容を考え、ブログを投稿しました。すると、お客様から「ブログ楽しみに見ています」というメッセージをいただきました。一人だけじゃなく、数名から。
嬉しいな〜と、Google analytics を見ると、毎日新着ブログにアクセスが一定数あることがわかり、それがまたブログを頑張る励みになりました。

ブログによるSEO対策効果です。毎日コツコツブログを投稿することで、いろんなキーワードで表示順位が上がりました。この数字を見て、毎日の積み重ねが本当に大事だなと、ブログヘの意識が高まりました。

3.12.えっ、リピート率が20%!
アクセサリーって、あまりリピートしないもの

と、私は思っていました。
実際に販売してみて、アクセサリーってこんなにリピートするの!?と、驚かされました。リピートのほとんどは、イヤリングのご注文です。見た目がピアスのように華奢で、長時間つけていても痛くない金具を採用し、さらに、オリジナルデザインで企画したピアス風イヤリング。
これが、ヒットしました!

ピアスと比較すると、約10倍売れました。

"予感"は見事的中。
リピート率は、8ヵ月間で20%に!中には「最初プレゼントとして購入したけど、私もほしくなったので、買いました」という方も。そんな嬉しい驚きが口々起こるから、やっぱり、面白い!!です、ネットショップ。

3.13.最後に
まだまだ軌道にのったと言える売上ではありませんが、それでも着実にアクセス数とリピート率が伸びてきて、希望の光が見えてきました。
実際に自分のショップを運営してみて、抑えられるコスト(広告費・写真撮影費など)はとことん抑え、お客
様に喜んでもらえること(商品・パッケージ・ブログなど)に投資&注力することが、ネットショップ運営で大事なのではと思いました。もちろん写真は大事なので、追々はプロにお任せした方がさらに購入に結び付く結果になると思いますが、ここでお伝えしているのは、最初の資金の少ない時期の撮影費のことです。
最後に、リピート対策についてですが、特別なことはしていません。(メルマガを月1回配信する程度)先ほどお伝えしだお客様に喜んでもらえるこどを常に考えて運営していると、お客様の満足につながるのか、自然とまたショップに来てくださいます。リピート対策とは、そんな心地よい関係を築くことなのかもしれません。

注文限界をリスクと捉えるネット通販の事業戦略

ここでは、注文限界の「リスク」に、どのような要因があるのかを取り上げさせて頂きます。
一般的に注文限界でよく耳にするのは、注文したお客様の求める期日に商品が届かない事例です。例えば、母の目までに花が届かないというのがそれです。また、生産が間に合わない事例では、おせち料理を注文する際に、お客様がカタログで見た内容と届いたものの見た目が違う場合があります。
「見た目が違うことが注文限界のリスクになるの?」という方もいらっしやいます。
商品を販売したお店側の苦し紛れの言い訳として、『調理に追われるほどの注文を受けて盛り付けが雑になってしまった。』、『盛りつけに隙間かおり、配送の際に食材が揺れて、お客様の手元に届いたら見た目が崩れてしまった』等、さまざまな原因があります。その原因を事前に認識できず、お客様の信用を失い企業価値を下げてしまったことが企業にとってのリスクに繋がります。

もちろん、母の日同様、お歳暮、お年賀の時期と重なる年末年始は、輸送リスクが高まる期間になります。
大晦日や正月におせち料理が届かないことも考えなければいけません。
商品が指定の期日に届かないことで腐敗し、お客様がクレーム電話で問い合わせをしても、注文したお店が正月休みで連絡が取れないことも考えられます。なんと縁起の悪い1年の始まりでしょうか。
お客様は二度とそのお店で購入してくれません。
お店にとっては体験したこともない注文で生産の限界を超え、輸送の段階で不慮の問題が起こる可能性があります。
今回、題材として快く思わない方もいらっしやいますが、リスク対応を考える上で、受発注、輸送、資材不
足と全てが重なった緊急時の状態、東日本大震災時のライフラインのひとつ「水」に焦点を当て、水の通販を取り上げました。
Part1からPart3の3構成にて、お話しさせて頂きます。
皆さまの会社のリスク管理や注文限界から生まれるBCP(事業継続計画)への視点の一助として頂ければ幸
いです。

4.2  Part1.事例となる通販事業の概要
Part1では「通販事業の概要」として、私かなぜ数ある取扱商品のうち、メイン商品を1つに絞ってネット通販を始めたのか、次のPart2に続く背景のために、受発注の流れと概要を前提条件としてお話しいたします。

4.2.1通販事業の受発注経路を知る

まず、受発注経路を確認して頂きましょう。
上図より、右にミネラルウオーターを製造している製造元の水加工場、中央に製造元と販売契約をもつ本社S、左に商品を販売する特約店が複数店あり受発注を行います。
別の受発注ルートとして製造元自体が保有する販売部門と系列店も存在します。今回、弊社の通信販売事業の「特約店A」が題材となります。
お客様の手元に水を届けるには、特約店に入った注文を、本社Sに発注し、水加工場から直接お客様へ発送される流れになります。
特約店は在庫を持たず、製造元の水の加工場から直接出荷され、品質の鮮度感が高い商品を発送することができます。

4.2.2参入したくなる顧客管理システム

このビジネスを始めたきっかけは、「本社S」の顧客管理システムの仕組みがWinWinの関係を築こうとして

いるところです。「特約店Aが初回受注したお客様は、将来も特約店Aのお客」とする仕組みを構築しています。

上図から説明しますと、左上2015年の7月に特約店Aで購入した「赤の破線丸に囲まれたKさん」が、翌月に特約店Bで購入して、特約店Bが本社に発注しても、Kさんは特約店Aで初回受注したお客様になるので、特約店Bにはマージンが入りません。 特約店Bが注文を入れても、初回に受注した特約店Aにマージンが入るという仕組みです。 特許の先願と同じで、先に登録を認められた者が保障されます。 私たち特約店のKPI(重要業績評価指標)として掲げるひとつは、「他の特約店の顧客でないお客様を、いかに早く、より多く獲得すること」になります。 お客を誘導し購入に結びつける仕組みとしてアフィリエイトがあります。商品が購入に結びついたら報酬が1皮切りで支払われます。2回目、お客は初回に買ったお店をすでに知っているため、直接お店に訪問して購入します。その場合は、初回誘導してくれた人には広告の報酬は入りません。 アフィリエイトをご存じない方は、ヘアサロンの紹介カードのイメージを持ってください。ヘアサロンの常連客Aさんが知り合いBを紹介すると、お店からはBさんには1,000円の割引サービスの権利が与えられ、紹介した常連客AさんにもBさんが来店してくれていれば、次回に1,000円の割引サービスを受けられるのと同じようなものです。 紹介者の常連客Aさんを視点にみると、1人紹介すれば、1人につき1度だけ1,000円の割引サービスを受けられるというものです。Bさんがリピーターになって、2度3度利用してもAさんが毎回I,000円の割引サービスが受けられる訳ではありません。

本社Sは特約店に対して1度切りのマージンとしない、LTV【life time value】と呼ばれる「顧客生涯価値」を特約店に与える機会を設けているのに魅力に感じました。 LTVがあれば、CPA【Cost Per Acquisition】顧客獲得1人あたりの支払単価を考慮して、上限CPAを考え、長期的な視点で施策を生むことができます。 ヘアサロンの事例に置き換えると、新規顧客Bさんを獲得するために、Bさんに1,000円、Aさんに1000円の合計2,000円の費用を使ったということです。CPAは2,000円です。もちろんお店の考え方で、割引には5,000円以上の利用の場合など条件は付いてくると思います。 Bさんがリピーターになってくれて、毎回5,000円のカット代を払ってくれるのなら、何回お店を利用してもらえばよいかという考え方です。もちろん、割引目当てで1度だけしか利用されない場合やカットの技術が気に入らなかったなど、リピーターにならず別のお店に変わってしまうことも考慮する必要もあります。

4.2.3自社ECサイトの概要

上図は、ECサイト立ち上げ当初の主力商品と競合です。売れ行きが悪いため、自社の課題発見と競合分析の必要性に迫られました。
2001年、本社Sの主力商品は、にんにく卵黄とブルーベリーサプリメントです。

競合商品としてにんにく卵黄では、やずやさん、健康家族さん、ブルーベリーサプリメントでは、わかさ生活さんが知名度の高い競合でした。 わかさ生活さんは、2001年の売上が20億で、2012年に183億円、図の右下の棒グラフを見ると売上が飛躍的に伸びた印象です。この頃からブリーベリーのキャラクターが踊るCMをメディアでよく見かけました。 弊社ではインターネットで商品が売りづらい時期でした。2001年当初ですからインターネットの普及期です。お客様はネットショップで購入しても商品が届くか不安、カード決済の情報が流出するのではという懸念もありました。商品のブランドカは弱く、テレビ、雑誌等でのマス媒体のメディア露出度がない状況でした。メディアヘの広告費よりお客様サポートや特約店の支援に力を入れたいという本社Sの方針もありました。 チャンスとしては、市場が他のブランドの「にんにく卵黄」という名称や、「ブルーベリーが目にいい」という認知が高まっていました。しかし、お客様が口にいれる食品のため、ブランドカのない商品は安心感という面ではネックとなりました。

4.2.5メイン商品を切り替える

先のような状況から、サプリメント商品をメインにするのではなく、ミネラルウオーターをメインに商品の切り替えを行いました。
市場では「水なんて買うものではない」という意識から、「安心安全のおいしい水が飲みたい」というニーズが高まり、ミネラルウオーターが販売される、浄水器が売れるなど、水に対して新しい消費が生まれる時期でした。
2002年から水販売の取扱いが開始されました。白川水源の水であれば、「ブランド」「観光地」「全国送料無料」という3本柱の強みがあると考えました。上図参照。
特に観光地は、人の「思い出」に関わるものです。
「夏休みに川遊びをして水をくみに行って飲んだら美味しかった。子どもも喜んでいた。」「昔、旅行した想し出の場所だ。」という記憶に残る体験かおる地域の商品なら、県内、県外に住む方にも届けられる。もう一度、白川水源の水を飲んでみたいという行動につなげやすいという利点がありました。
想い出の味は記憶に残りやすいものです。
「おふくろの味」といわれるように、子供の頃に食べたものを大人になって懐かしくなり食べたくなるのと同じです。逆に親が苦手な食材は食卓に並ばないので、子どもは食べる機会がないから将来も買いたいと思わないという消費行勣にも繋がってきます。
心理学や脳科学でも経験に結びつきのあるものは、記憶の刷り込みが強いといわれています。
お菓子でいうと明治さんの「大人のきのこの山」や「大人のだけのこの里」は、子どもの頃に食べた記憶のあるお菓子のリメイク商品です。子どもの頃、遠足や旅行に「きのこの山」を持っていった記憶はありませんか?
大人になっても記憶の接点があるので、つい懐かしくなり買ってしまうのです。

話しを戻しますが、水の通販についてリスティング(PPC)広告を考えました。しかし競合にウオーターサーバーの無料貸し出しメーカーかおり、サーバーを設置した後は、水を定期購入させるリピートの多い商材のためLTV(ライフタイムバリュー)を見越して予算を立てて来ます。そのためリスティング広告の検索フレーズは、「水運販」や「水宅配」ではクリック単価が高騰気味で、100円〜200円の価格帯であり、弊社の参入は困難でした。
一時は試しましたが、弊社は売上の30%がマージンでしたので、2,000円売って600円利益です。 1クリック当たり100円〜200円では、買わない人もクリックをする水運販のレッドオーシャンの単価領域では予算割れするという判断をしておりました。
当時、LTV(ライフタイムバリュー)を見越す指標のデータが取れていなかったので、「水 運販」でのリスティングは諦めるしかありませんでした。
方針として、観光地名となる「白川水源」で広告を行い、差別化することにいたしました。

4.3 part2.突然発生した注文限界
Part2では、Part1の販売方針のなかで、「突然発生した注文限界」として、東日本大震災発生から2週間を捉えたアクセス解析データの動きと生産現場である製造出荷工場から見る生産限界について考えます。
弊社も初めて注文限界の体験することになりました

4.3.1東日本大震災時の状況

皆様もご存じの通り東北地方太平洋沖地震「東日本大震災」が、2011年3月11日(金)14時46分に発生 皆様もご存じの通り東北地方太平洋沖地震「東日本大震災」が、2011年3月11日(金)14時46分に発生しました。 津波の映像が始終放送されていて、とても恐ろしく感じました。 上図のように次第に状況が発表され、福島第一原発の事故、汚染水、計画停電、断水、水道水に放射性物質が検出されました。
乳児に水道水の摂取控えてという報道で、東京都が乳幼児向けにペッボトルの水を配布しました。
「水が危ない」という不安が一気に高まりました。
東口本から離れた四国で過ごしていると危機感が薄かったのですが、被災エリアでは混乱が始まっていました。

4.3.2注文件数と売り上げの動向を見る

上図のアクセス解析データを見ていきましょう。地震発生から商品販売中止まで、2011年3月11日
から24日までの2週間分の弊社のデータです。
先の震災状況と重ね合わせたのがグラフ内の赤枠の部分です。震災の説明のフレーズとして不適切ですが、一般的には「イベント」と呼ばれる要因部分になります。

地震直後の11日はまだ動きがありませんが、12日から注文が入り始めました。
14日には、弊社ではお一人2箱までしか購入できないように、ショッピングカートの入り数を変更し「注文数の制限」をかけました。
この時は、すでに本社Sより商品の着目が通常のプラス5〜7日かかると連絡があり、サイトに告知すると、お客様はすぐに人手できる店を求めているので、16日以降は販売数が減少し始めました。
20日には福島の水道水で放射性物質が検出されて、飲料水への不安が爆発し、グラフの伸びからも一気に買い込むという行動に変わっております。
24日の東京都の報道後は、弊社では本社Sからの「販売中止の伝達」を受けて注文の受付を中止、これ以降、約2年間、特約店では新規顧客に水の販売許可が下りず、弊社の売りとなるメイン商品がなくなり、新規の売上がほぼ途絶えました。弊社は別の事業を行っていますので、売上減少の影響は回避できましたが、仕入れ企業に依存度が高いと収益減少に陥るリスクとなります。
これを本社Sの視点でみると、2,000円の水を販売して、全国送料無料のサービスをしていては、熊本から北海道に送るとしてヤマト運輸を使うと送料1,700円(初版執筆:2014年8月の送料で計算)。特約店にマージンを渡すと600円で合計2,300円。運送会社との契約で送料割引をしていると思いますが、採算が取りづらい商品なので、特約店には販売を認めなかったという点も理解できます。

4.3.3種類別出荷数で顧客のニーズを読む

上図は水の種類別出荷個数です。
グラフの動きは、先の「注文件数の動き」に重なるのが見て取れます。イベントはキーポイントを13日と20日に絞りました。
どのような商品が売れているかを見ていきますと、青色の折れ線グラフ20Lの量目が多いものが売れています。
赤や紫の折れ線グラフのペットボトルのタイプが伸びないのは、ペットボトルがゴミになるということも考えられます。震災当時のゴミの集荷頻度が気になります。
図の下部にある出荷の動きから遅延の口数が次第に伸びてきているのも見て取れます。

4.3.4キーワード分析で顧客の声を知る

次はキーワード分析です。
上図のオーガニック検索では、「水通販」「水宅配」といった、「通販」「宅配」といった直接的なキーワードが入っています。

緊急時の検索ワードは、水を手に入れたいという、すぐに頭の中からでるストレートな語彙の方がよいということがわかります。
水の購入の際に頻出する検索ワードで「おいしい水」「硬水」「軟水」「激安」という補助的なワードは含まれませんでした。
図の右側の円グラフはお客様の流人ですが、85%が新規のお客様でした。
KPIの「他の特約店の顧客でないお客様をいかに早く、より多く獲得すること」を考えると、新規流人はプラスと考えられます。

4,3.5 Googleアドワーズで気づく異常な値

次にリスティング広告(PPC)のGoogleアドワーズの状況です。
以前に「水運販」「水宅配」「ミネラルウオーター宅配」の広告を打つていましたが、クリック単価が高しので中止しておりました。

震災時のデータ動向で、オーガニック検索から「水通販」等の検索フレーズの反応が高いことがわかりました。15日からリスティング広告を再度設定して運用しました。
「水通販」の検索フレーズでクリック率が8.17%、コンバージョン率が13.86%。
異常に高い値なので、平時でないと言うことが分かります。平時の動向と、緊急時の動向の違いを把握しておく必要があります。

4.3.6注文・送付先から震災時の消費動向を探る

次に注文先・送付先の分析として、震災時に被災地の方に送るのか、自己消費なのか消費動向を探ってみま 次に注文先・送付先の分析として、震災時に被災地の方に送るのか、自己消費なのか消費動向を探ってみました。上図ではネット通販の利用ユーザーが関東に多いということが、そのままで出た結果でした。ネット通販に

触れる機会から「実店舗になければ、通販で購入できるかも」というネット利用の慣れ、意識の違いも考えられます。
左の表では、背景の黄色が関東エリア、青色が東北エリアです。注文者の住所(左)とお届け先(送付先)
住所(右)で県別に分けております。
関東圏が圧倒的に多いのは、ネット利用ユーザーの数もありますが、断水、放射性物質の検出の影響も考えられます。
被災地は、配達業者が配送できないエリアがありキャンセルも含んでいます。
スマホ、携帯端末からの注文は2%で、外出先からでもすぐに買いたいというユーザーは少ないように感じられます。
当時は「家族愛」「絆」が生活のキーワードになっていたので、早く家族の元へ帰宅して購入されていたのかもしれません。

4.3.7生産現場の限界生産量からリスクを読む

今までは自社内の情報ですが、生産現場である製造元の生産能力を調べてみました。
上図を見て頂くと、製造元の水加工場では稼働最大生産能力は、1時間あたり1,500本です。また、バックインボックス(タンク式の箱の中に水を充填したバックが入るタイプ)は1時間あたり60個です。

仮説として、108時間フル稼働させると、ペットボトルは12,000本、2L x 6本入りの箱に収めると、2,000箱が生産できます。バックインボックスは480個できます。限界数量は1日当たり合計2,480個になります。
出庫管理の情報は、下位の販売店となる特約店レベルでは提供して頂けないので、生産限界を出荷限界として考えていきます。
皆様の会社が、生産管理から出庫管理まで一連してデータを保有していれば、生産の限界と出荷量の限界を把握することができ、注文限界を測るにはよい指標が手元にあるということです。

4.3.8注文数量からリスクを読む

特約店の限界注文数を考えていきましょう。生産現場では限界生産量は1日当たり2,480個でした。内訳は、ペットボトルは2,000個、バックインボックスは480個です。
上図のように、この数字を特約店に割り振って考えていきます。

水の販売で稼働している特約店は、本社Sの特約店の中では40店ほどです。限界生産量を40店として商品に対し40で割りますと、ペットボトルは50個、バックインボックスは12個、合計62個が、特約店1件当たりが販売できる1日当たりの注文の限界数量と考えられます。
ただし、定期的に注文を頂いている定期注文者、本社での直接注文、水販売店系列の注文を除いた数字です。
図の左下の表を見て頂くと、3月14日の注文数を表の列で見ると15、21、6、3で計45個です。注文個数だけみれば、特約店の販売できる限界数量62個より下回っています。
しかし、バックインボックス20Lが15個なので、限界数量12個を超えています。
この時点で納期の遅れがプラス5日から7日となっています。弊社では、本社Sよりペットボトル商品だけは通常出荷ができるという話しをきいて、ペットボトル商品へお客様を誘導していきました。

4.3.9自社内の情報だけではリスク回避できなし

再び、「4.3.3」で見て頂いた「種類別出荷個数」の図に戻ります。
仮説の話しになりますが、3月14日時点で、弊社が、注文数の制限を1家族2個までに規制したことによって、本社S系列の特約店の注文の限界数量を抑制できたのかもしれません。
しかし、他の特約店から大量に注文があれば、弊社での規制も無駄に終わります。

また、お客様がテレビのニュースで見るスーパーの陳列棚から水がなくなるシーン、ネットオークションで水が高値で取引される状況、こういった不安要因で、水の人手が困難というスリコミを受けて買い占めるため、お客様の動向か読みにくくなります。
今どのような状況なのかを考えながら、「何か起きたか」、「なぜ起きたか」、「今どうするのか」を踏まえて、社内データだけでは見てとれない部分と関連するリスク発生のイベントを重ね合わせて「将来どうするのか」
を決めなければなりません。
ここまでで、社内におけるデータの解析から読み取れる情報の把握を終わります。

4.4 Part3.社内データだけでは見えないリスク
Part3では「社内データだけではみえないリスク」として外部環境から6項目の事例を取りあげます。
自社を取り巻く外部環境について1つずつリスクを考えていきます。
1.資材不足リスク
2.輸送リスク
3.廃棄リスク
4.キャンセルリスク
5.過剰在庫リスク
6.販売予測のヨミ違いリスク

4.4.1資材不足リスクを考えてみよう
1つめ、資材不足リスクです。
震災から半月ほど経った3月末から「資材不足で出荷が遅れる」という状況が始まりました。水はあるのですが、ペットボトルがないため充填できない、封栓するキャップもないという状況です。

上図の左上にあるように、各飲料メーカーは、商品それぞれのカラーキャップを白に統一する方針を打ち出しました。
追い打ちをかけるように、ペットボトルを詰めるダンボール箱がないという状況です。ダンボール製品の製造地が被災地に多かったという点もあります。原材料費も高騰しました。注文を受けても、製造、出荷できないという資材不足がリスクになります。

4.4.2輸送リスクを考えてみよう

2つめ、輸送リスクです。
ヤマト運輸の事例になりますが、震災直後は集配エリア規制があり、指定時間に届けるタイムサービス、クール便の荷受けも中止でした。
クール使が中止になってしまうと、冷蔵品を扱う業者にとっては、発送できないため注文を取ることもできません。
最近では2014年4月1日、消費税増税による物流量増加で遅延がありました。
事務用品などを販売するアスクルさんですが、注文が立て込んで、輸送側で対応できず遅延となりました。
どんな要因があるときに、どんな輸送リスクが発生するのか考えておかなければなりません。
荷物が増えることでの遅延は、今後の消費税10%増税、お中元、お歳暮のシーズンも考えられます。

4.4.3廃棄リスクを考えてみよう

3つめは、廃棄リスクです。 3つめは、廃棄リスクです。 HACCP、IS022000など承認を受けられている企業を考えてみましょう。承認を受けた企業では、衛生管理上、返品商品の扱いを決めています。廃棄する、廃棄しないかの取り決め次第で、廃棄コストの有無に関わります。 特にお客様が口にいれる食品は注意深く判断しないと、返品時に何かを混入されたなど、お客様の命が危険にさらされることもありますので注意が必要です。

4.4.4キャンセルリスクを考えてみよう

4つめは、キャンセルリスクです。
廃棄リスクは企業活動のものと捉え、キャンセルリスクは人間的な要素です。
キャンセルリスクはお客様の心情を捉えて頂きたいのです。
上図では、納期の延期や世間の目、身内の目を上げました。特に緊急時では、普段はきちんと対応できるようなお客様でもモラルが低下してしまいます。
納期の遅延では、在庫があっても届けられない理由(届けられない配達エリアにお住まいなど)を受け入れてもらえないこともあります。
世間の目は、いま自宅に大量の水が届くと近隣からどんな目で見られるかわからないという、購入時から届くまでの間に世論の動きで不安になられている方のことです。
身内の目は、「買い占めするなんて恥ずかしくないのか」と家長に叱責されたなど、家族からいろいろ言われたという方です。
世間の目、身内の目の場合、購入頂いたお客様自身も断わり方に悩んで困っています。
私たち店側からすると、「梱包して出荷準備まで終わっているのに」とか「出荷した後だから戻って来たら、
廃棄で全部パーだ!」とか「カード決済のキャンセル処理で余分な経費がかかる」とか「無駄な損失で上司から責められる」という心情もあったりします。
こんな状況ですが、ぐっと堪えて、世間の目を気にされる方には、「いくつか注文されていますが、1箱だけお届けするように手配しましょうか。大丈夫ですよ」と伝えるようにする。身内の目を気にされる方には、
「せっかくご家族のことを考えられて、お忙しいときに当店を探して、購入して頂いたのに気持ちがうまく伝わらなかったのですね。キャンセル大丈夫ですよ。生活も落ち着きましたらお求めください。」と伝えるだけでよいのです。
購入された方はキャンセルしてしまったとしても自尊心も傷つかず安心されます。
私たちが注文リスクとして考えないと行けないのは、出荷後の商品の処分方法と取扱い、必要になった費用、キャンセルでのカード決済の諸費用です。窓口として対応した従業員にキャンセルを受けたからとペナルティを与えるのではなく、こういう場合は損金として扱うから気にせず、お客様には丁寧に不安を取り除くような接客を指導することです。
数百円、数千円の損金を渋ってLTV【life time value】「顧客生涯価値」の長い顧客との接点を切らなくてもいいのです。

4.4.5過剰在庫リスクを考えてみよう

5つめは、過剰在庫リスクです。
ケンコーコムさんが、震災時の水不足に対応するため、海外から水を輸入して急速に需要が平時に戻り、在庫が余って格安で値引販売された話しです。
株主・投資家向け情報で発表されていたのが、「特定商品の在庫過剰が営業損益に大きな影響を与える見込みとなった」というものです。業績にマイナスの影響がでるのは手痛いところです。
また、飲料の業界団体の規制で「食品表示を外国表示のまま販売を認めていた措置」の期限が近づき、ケンコーコムさんは売り切りに走りました。
在庫になると倉庫の保管料もかかります。値引き販売すると利益も減ります。売れ残ると新たにラベルを貼り替える必要があり、ラベルの作成、貼り替えにも費用がかかります。値引きしてでも売り切る方が良策であったのでしょう。

4.4.6販売予測のヨミ違いリスクを考えてみよう

6つめ、最後のリスクですが販売予測のヨミ違いリスクです。
機会損失といった影響がでます。最近では上図にあるように、日清食品さんのカップヌードルトムヤンクンが販売を一次停止しておりました。サントリーさんのビールや赤城乳業さんのアイスでも同じように事例がございます。

図の右側「ガリガリ君 コーンポタージュ味」については、味の意外性からFacebookなどSNSで話題になりましたが、売るチャンスを逃したとも考えられます。

4.5まとめ

最後にまとめです。
注文限界をリスクと捉えるネット通販の事業戦略は、ウェブのアクセス解析だけでは計れない要因がでてきます。
Part2で発生した状況、その時の現状分析やPart3の外部環境のリスクを踏まえて比較しながら、どんな指標で見るのか、市場はどうなっているのか押さえてください。
発生したイベントにおいて「何か起きたか」、「なぜ起きたか」、「今どうするのか」、「将来どうするのか」を求めていくことが大切です。
キャンセルリスクのところで説明しましたが、お客様が平常心でない時には、思いもよらない理由でキャンセルをしてきます。従業員が対応できる仕組みづくりをしていかなければなりません。
ネット通販の注文はデータ件数が単に増えた減ったではなく、お客という「人」が買ってくれるという部分も忘れてはなりません。
人間的リスクも見ていかないとリスク管理の戦略づくりも失敗します。
ネット通販の注文限界で事業が倒れないためにもBCP(事業継統計画)への視点の一助として頂ければ幸いです。BCPというと大災害時の事業継続というイメージがありますが、ネット通販での注文限界は脅威となります。
皆様の会社の業務フローに置き換えて、リスクを回避するのか、低減するのか、移転するのか、保有するのか考えて戦略を構築してください。

 

CPAに振り回されない広告効果検証

5.1「CPAはどのくらいで?」
ナツコさんは化粧品メーカーA社のWEB広告担当。

入社してすぐに経験したあるできごとが、ナツコさんを広告効果の検証へと駆り立てることになります。
それは3年前。より良いリスティング広告の運用を目指して、新しい広告代理店と取引を開始することになりました。
初めての打ち合わせの日。担当者は、いかにもデキそうな顔でこのように言いました。

CPA=費用÷コンバージョン数
(購入、問い合わせ)

月間10万円の広告費用をかけて、100件のコンバージョンが
得られた場合のCPAは、「10万円÷100=1,000円」となる。

 

まず、リスティング広告で売りたい商品について

ミネラルファンデーションお試しセット
販売価格2,000円(税抜き)
送料無料

【お試しいただいた方へは】
○本商品を紹介。使い続けていただくように促進。
○他のメイクアイデム、スキンケア商品の併用を提案。

(原料費もかかっているし、送料を負担している・・。)

(過去の実績では、800円とか5,000円とか、ばらつきがあったな。)

(そうだ、安めに伝えて頑張ってもらおう!)

1,500円かな!
適当にお答えしてしまいました

そして、3ヵ月後・・。

明らかに売上げが落ちている!!

代理店移行でアカウントが新しくなり、一時的に落ちてしまうのはわかっていたものの、やはり何かおかしい。

ナツコさんは担当者に詰め寄ります。
担当者は、やっぱりデキそうな顔でこう答えました。

CPA をキープするために
安く獲得できるキーワードに注力しています。
つまり、社名ですね。

5.2社名で検索するお客さんって?

当時、A社は雑誌で掲載されることもほとんどなく、社名で検索するような方というのは・・・。あっ。

仮説をもとに調べてみるとやっぱりそうでした。

リピーターさま!

ブックマークがわりにということは
リスティング広告をクリックして訪問されているのでしょう。
リピート顧客ぱかりに広自費をかけている

当月の新規顧客が減る

翌月のリピート顧客も減る

ゆるやかに売上が下がる

失敗している

 

5.3 CPAを下げるだけの運用をストップ

ナツコさんはあらためて代理店担当者と話し合い、過去〜現在のリスティング経由の新規顧客の減少を伝え、
CPAを下げることに注力した運用をストップしました。
ナツコさんが今回くっきりと意識できたこと

CPAは検索キーワードごとに最適化する必要がある。

ファンデーションを際している方をサイトに送客する場合と、すでにA社の商品を愛用している方の場合とで、
かけるべき費用を考慮しなければなりません。
CPAはあくまで目安とし、いったん様子をみることにしました。

分析するためのデータを貯めるためにも。

5.4 ROASで応急処置!

(でもなんらかの目標は必要よね‥。

売上げを意識していただくためには‥。)

新規件数をキープしたうえで
ROAS 400%
を目指しましょう(キリツ)

ROASは過去のレポートを参考にしました。

ROAS = 売上÷費用×100(%)
売上が40万円で広告費用が10万円かかった場合のROASは、
「40万円÷10万円×100=400%」

5.5やるぞ!データ分析

落ち込んでいる暇はありません。

すべての広告を効果検証しなくては。

各代理店からの報告は、あくまでその媒体だけのもの。

結局どの媒体が効果をあげているのか、どんな商品が購入されているのか、購入単価はいくらなのか。

注文データを使って細やかな分析ができるのは代理店ではなく、社内にいる自分です。

広告別に現状・CPAを知ること。
それは
新規顧客とリピート顧客別でないといけない。

A社は半年前から広告効果システム「アドエビス」を導入しています。
管理画面から広告ごとの直接CVが一目で把握できたり、計測の設定が一括登録でできたりとなにかと便利なシステムです。
また、どんな広告からどんな商品をどんな会員がいくらで購入したか、というデータをダウンロードできます。


ナツコさんは、アドエビスのCVデータと、カートシステムの注文データを合体させて、CVデータに新規かリピーターかという情報を加えたいと考えました。

2つのデータを合体させる。
Excelでも関数を使用して作成できますがナツコさんはAccessを使用することにしました。
Accessで合体用のクエリ(※)を作成しておけば
データを追加するだけでいつでも最新の合体データを見ることができ、定期的な検証にぴったりだと考えたのです。
※クエリ・・・データを合体したり抽出したり、処理を指示するもの。

データをインポートした後、2つのデータで共通する項目を結びつけると
合体データのできあがりです。
くAccess、データシートビュー>
この要領でクエリを組み合わせながら、新規・リピーターの情報をプラスし、新規・リピーター別のCVを集計します。

さらに、月ごとの費用情報をプラスして、CPAを算出します。
補足)社内メンバーに共有する場合は、Accessファイルをいったんエクスポートし、Excelを使用してクロス集計すると共有がしやすいのでおすすめです。

5.6新規顧客を増やしたし
ナツコさんは、直近2年間の新規・リピーター別の結果を見て、あることに気づきました。
新規顧客CVが予想よりも少ない。
もっと増やしたい!

(これまで効果がでている広告は積極的に実施していきたいけど、効果がでているってなに?
初回の売上だけでいいの?CPAの上限は?)

5.7 LTV とリピート率
効果がでている広告とは?

ナツコさんが出した答えは・・・
お試しセットから本商品を続けて買ってくれる
お客様を集客できていること
そこで見たい指標は、LTVとリピート率。

 LTV
  (ライフタイムバリュー)

1人のお客様が商品にかける金額の総額
長く使っていただければ高くなる。
1回の購入金額が多ければ高くなる。
化粧品はLTVの終了時期を決めにくいため、1年と2年、2つの期間で出してみました。

また、直近実施の広告も判断できるように、リピート率も合わせて見ることにしました。

このように見てみると、さっそく気づきがありました。
初回CVは悪くないのですが、まったくリピートされていない広告があります。
粗利を考慮し、そのような広告は終了。浮いた費用を効果が高い広告へとまわす、もしくは新しい広告をチャレンジしてみるなど。
ナツコさんの広告効果検証のPDCAが回りはじめました。

5.8新規顧客のためのCPAの上限は?
新規顧客のCPAの上限は?

ナツコさんが出した答えは・・・
LTVを参考にする
(商品によって1年か2年かは柔軟に)
LTVを算出する際に1年と2年のパターンを出した理由は、

お試し商品でもファンデーションとスキンケアで、CPAの実績が大きく違うからです。
広告費を1年で回収したいか、2年かかったとしても今CVをのばしておきたいかは思案のしどころ・・・。

柔軟に考えていきましょう。

5.9アトリビューション
これまでは、最後にクリックした広告が貢献しているものとして、ラストクリックだけのCVで判断していました。
ですが、初めてA社を認知させて、検索へと導いた広告を評価しないのはおかしい・・・。
購入のきつかけとなった広告。
貢献度も無視できない!!
これが、アトリビューションの考え方です。

アトリビューション
コンバージョンヘ至った貢献度を分析すること

パナー広告で初回訪問、2回めの訪問はリスティング広告で購入
直接的な接点はリスティングであるが
きっかけはバナー広告という考え方

5.10 Google Analyticsでアトリビューション
普段、広告検証はアドエビスを利用しているナツコさんですが、アトリビューションの考え方を勉強するためにGoogle Analyticsのアトリビューション機能を調べてみました。
コンバージョン>アトリビューション>モデル比較ツール

から貢献度を見ることができます。

一般的に使用されているのは線形(均等割り振り)です。
ナツコさんは、今のA社であれば接点ベースが良いと思い、今後の検証に活かしていきたいと考えました。
また、ディスプレイ広告や動画広告が増えてくると、ビュースルーコンバージョンも考慮するのかどうかなど、実施する広告に合わせて、柔軟に検証していく必要がありそうです。

ビュースルーコンバーション
ディスプレイ広告などを見てクリックはしなかったが
その後、検索など別の経路で購入に至った場合に
コンバージョンとしてカウントする

5.11認知、集客、リピート施策
ウェブ広告担当になって3年が経ちました。
ナツコさんは広告を実施する時、その広告に何を期待するかを明確にして、広告が偏らないよう心がけています。

今ファンデーションを探している顕在顧客と、今は探していない潜在顧客とであれば、顕在顧客のほうが購入に至りやすいですが、数は圧倒的に潜在顧客が多いです。
潜在顧客へのリーチ(認知)は費用がかかります。ただ、この種まきを広く繰り返し行うことによって、顕在化させることが先の売上に繋がるはずです。

5.12最後に
ナツコさんの奮闘はまだまだ続きそうですが、この話はいったんここで終了です。
最近は、提案に来られる広告代理店の方も、CPAだけで話をされることは少なくなりました。
分析は、状態を把握するため、改善をはかるために実施します。そのデータが時には、「根拠」や「自信」へと姿を変えて、新しいチャレンジを支えてくれることがあります。
軽やかにPDCAをまわすためにも、いつものミーティングにデータを添えてみてはどうでしょうか。

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